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第95段:エスカレーターを下りに使わせてください

駅などの公共施設のエスカレーター、なぜか登りだけのところが多いですね。
脚の不自由な方にとって必要なのは下りのエスカレーターなのです。

若くて元気な方には上りが必要と考えられるのかもしれませんが、筋肉の力が低下してきた高齢者などは階段の下りに不安を覚えるのです。
登りと下りでは下りの方が筋力をたくさん必要とします。
上りのエスカレーター1本の施設ではそれを降りに使用して戴くと喜ばれる方が多いのですが・・・・・

最近、私も老眼でめがねも遠近両用になってしまいました。
そうなってみると下りの階段が怖く感じることがあります。
ちょうど目のピントがあいにくい距離なのです。
階段を下るときに前方が確認できない不安は上りのときよりも強いようです。
下のほうに転げ落ちてしまうという恐怖感のためです。
高齢者や身体障害者が街に出かけている数は10年以上前と比べると格段に多くなっています。
社会的弱者にも配慮した施設つくりが必要とされているとつくづく感じています。

足の不自由な方へのアドバイス、エレベーターや下りのエスカレーターがなくて階段を下りるときには、後ろ向きになり手すりを使って後ずさりしながら降りる方が安全で、脚にかかる負担も少ないようです。

さらに、不安定な脚で立って安定した方の脚を先に1段下におろし、不安定な方の脚を同じ段におろして脚をそろえて、再び安定している脚を1段下に降ろすという降り方がうまくゆくようです。
知識として持つだけでなく他の人にも教えてあげて下さい。

手すりもエスカレーターと同様に上る時より下る時の方が必要な場合が多いようです。

ところがこの手すり、高さだけでなく、握ったときに冷たい感じがするものや、太さが手になじまないもの、手すりの形状が悪いものなどは利用しにくいのです。
とにかく手すりが付いていればよいというものから、よく考えられているものまで様々です。

社会的弱者が利用しているにもかかわらず、手すりが活用されていない場合には設置そのものに再検討を加える必要があると思います。
(手すりはあるが極めて使用に不便な位置についていたり、物干し場になっている場合があるなどです。)
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第94段:服の脱がせ方

数年前、小学校の就学児健診で、6年生の女子が次年度入学する子供の洋服の着脱衣を手伝っているときに、上手にお手伝いができないことを知りました。

兄弟の服の着脱衣を手伝ったことがないためにこのようなこともできないのです。

健診を中断して服の脱がせ方の講習をしてしまいました。
その場には上肢にギプスをはめた子がいて手の不自由な場合の服の脱がせ方の講義もかねていました。

その後診察室で患者さんが着脱衣をしているのを見て「こりゃ大人も含めて知識を持っていただかねば」と考えるようになりました。

ギプスを使用しているときや、手足や肩などの痛みでうまく体が動かないときには、服を着るときには不自由に方の手や足を先に通し、よく動くほうの手足を最後に通します。
服を脱ぐときにはその逆で、まず動きのよいほうの腕や足を脱ぎ不自由な方をその後で脱ぐようにすると簡単に脱げるのです。

ほとんどの人間は習慣でスラックスやスカートに入れる足が決まっています。
袖に手を通すときにも順序が決まっているようです。
いつもの順序か違うとどことなく違和感があるようでしっくりこないようです。
このため怪我をしたときや手足が不自由になったときにはずいぶんと困られるようです。

改めて服の着方や脱ぎ方を認識してみてください。

不自由な格好で服を脱いだり着たりしていませんか?
足の筋肉が弱ると片足で立つことが困難になります。
スラックスやスカートをはくときには立ったままではいてみてください。
この動作が苦手になったらすでに足腰が弱った証拠だと認識されたほうがよいでしょう。
靴をはくときも片足で立てないとか、老化の兆候を見逃さず筋力を鍛えなおしますか?(また話が別のところにいってしまった。)

第93段:やけどの季節

やけどの季節は夏なのです。

意外に思われるかもしれませんが、やけどが多いのは冬よりも夏のようです。
そして子供のやけどは100%親の責任だということを再確認してください。
「子供をしかってはいけません!」
「そこは火があるから、近寄ってはいけないといったでしょっ!!!」とか
「ストーブに近づきすぎないでといつも言ってるでしょっ!!」
「お湯には気をつけないと!」
などとしかっても無意味です。親が反省しましょう。

やけどをすると水泡ができる場合がありますが、この水泡は破ったほうがよいのか? 
それとも中の水だけを抜くのがよいのか、そのままにしておくのがよいのか?
迷ったことはありませんか?

私はどの水泡も「迷わずそのままにしておきます。」と答えています。
水泡を破ることで細菌感染などの可能性が増えることを嫌っているからです。
針で穴をあけても同じです。
できるだけ保存的に水泡を破らないようにしています。

しかし一旦破れたり、水泡が損傷した場合には、状況により残った水泡は切除して組織の修復を待つ場合もありますので、いつまでも水泡を残すばかりが正しい治療ではないと考えます。

やけどの治療方針は医師の診察を受けてからです。
自分で水泡を破って受診するのではなく、水泡を破らないように冷やしながら受診をしましょう。

味噌をつけたり、さまざまな民間療法をして受診される方がありますが、まず流水で流して冷やすことが一番です。

広範にやけどをしている場合には服を脱がすと水泡を破ることがありますので、はさみで服を切りますが、下手をすると水泡にも傷をつけますので注意してください。

多肉植物のアロエの汁も軽傷のやけどには効果がありますが、アロエの汁にかぶれる体質の方もありますから注意が必要です。

第92段:脳死と移植

日本での脳死と臓器移植の話題もとりあえず沈静化していますが、そもそも脳死を認めるかどうかということが移植と関連付けられて論議されていることに問題がこじれているようですね。
脳死を認めるかどうかについては脳死を認めざるを得なかった時代のことに戻ってみる必要があります。

私が学生時代に聞いた話ではイギリスでポリオを発症した患者さんに人工呼吸器の「鉄の肺」と呼ばれる装置をつけていたのですが、この装置を装着すると脳死状態でも呼吸は続いているため、生きているように見え装置がはずせない状態でした。

そのような場面にその装置を使用することで絶対助かりそうな患者が運び込まれ、使用できる装置を全て使用しているときには、運び込まれた患者さんはみすみす死んでしまうという状況が出現しました。

次の救える患者さんのために死んでいる人のために装置を動かしつづけるのは不合理という考えが定着し、そのために間違えのない脳死の基準を作り国民の合意を形成していった過去があるとのことでした。

移植医療とは全く別の観点から脳死を人の死として認めていたわけです。

日常診療の中でも少なくない患者さんから延命だけの治療はしないでくださいと頼まれることがあります。

脳死を認めるという立場での発言ではないのですが、根底には自然な形で死にたいから器械や薬で必要以上に長生きさせてもらわなくてもよいという考えが伝わってきます。

長い入院生活で本人も家族もどこか本来の人間的な生活を失ってしまっているという意識があるのではないでしょうか?
自分たちの家族としての自分が家族としての一員でいれば、治る見込みのないものに集中豪雨のような医療をしなくてもよいのではという疑問があるからではないでしょうか?

昔のインドには布施をする人を「ダーナ」と呼んでいたようです。
「布施」は自分にとってかけがえのないものを差し出させていただく、自らの気持ちで進んで捧げるものなのだそうです。
この「ダーナ」はインドから西に伝わり英語の「ドナー」移植医療の臓器提供者の意味になりました。(大切なものを差し上げる人の意味です。)
東に伝わった「ダーナ」は日本で「旦那(だんな)」になったのだそうです。

移植の臓器提供者は菩薩になり自らの体を布施しておられる、家族も死という別れを布施という形での臓器提供を承諾されているのかもしれません。

脳死や移植医療についてはさまざまなご意見がありますが、輸血はよいが移植は困るとか、献眼はよいが心臓はだめなどというような枝葉末節の論議より地に足をつけた話し合いをしないといけないと思います。

第91段:清潔好きもほどほどに

世の中の清潔用品の氾濫には驚いてしまいます。
抗菌グッズなどは何でこんなものまでとあきれるほどです。
肌を清潔にと洗いすぎて皮膚炎を起こして来院される方が後を絶ちません。
ふけが出るからと頭を洗いすぎて皮膚炎を起こし、頭が痒くなったのでさらに頭をごしごし荒い皮膚炎をひどくしている人など・・・・・
「洗わないでください」と説明するのに苦労しています。
清潔にすることも大切ですが、「過ぎたるは、なお及ばざるが如し」という論語の言葉を思い出します。
何事も中庸に。

清潔好きといえば入浴、地球上の人類で毎日全身を湯船などににつけて体を洗っている人間とそうでない人間はどちらが多いか考えたことがありますか?

ご想像通り毎日風呂に入っているほうが少数派で、きわめて特異な生活習慣と見られています。
ついでながら排便後、紙で肛門周囲をぬぐう人間の数と紙を使用しない人間の数も圧倒的に紙を使わないほうが多いですね。

海外旅行でトイレに紙がなく困られた経験はありませんか?
入浴の習慣や排便後の始末など日本人の生活習慣では当たり前と持っていることが海外では通用しないのですね。

清潔志向もほどほどにして下さい。
「ふけが落ちた」や「よだれがついた」で大騒ぎをしていませんか?
(道路には平気でごみを捨てたりタバコを投げ捨てたりしているのに)清潔にするところや絶対に清潔にしなければならないところ傷口や手術室、手術器具などはきちんとしなければなりませんが、日常生活の場でのボールペンなどまで必要以上に清潔にする必要はないと思うのですが。

第90段:スギからヒノキへバトンタッチ

桜の咲く季節になると杉の花粉の飛散(悲惨)も終息しますが、まだ症状の軽くならない方がありますね。
最近は比較的認識されてきましたが、ヒノキ花粉症です。
ちょうどスギ花粉が終息の時期からヒノキの花粉が飛散し始めます。
両方に過敏な方やヒノキだけの方もあり、いつまでもつらい思いをされて大変ですね。

花粉はいろいろな種類のものが飛んでおり、症状の程度に差はありますがいろいろと人間を苦しめます。
花粉症は最近はサルにも認められており(サルが人間に近くなったのではありません)さらに研究が進められています。

イネの花粉でも花粉症になることがありますので梅雨明けの後、イネの花が咲く ころに受診される方も少なくありません。

1年中くしゃみと鼻水という方はハウスダスト(家のほこり{埃}のことですが、カタカナにするとなんとなく「家の誇り」などと勘違いされても困りますが・・・・・)やダニのためのアレルギー性鼻炎の可能性があります。

もちろんほかにも冬場の寒冷刺激での鼻水や高齢者の冷え性のための鼻水などもありま すが、1年中鼻が詰まったり鼻水に悩まされる場合にはアレルギー科や耳鼻科の受診が必要でしょう。

痛いとか苦しいとかの症状が軽いために放置されている場合が多いようですが、治療を受けることでこんなに楽になるのかと思われる場合が多いようです。
ご相談ください。

第89段:インフルエンザはソメイヨシノが散るまで

1998年~1999年にかけての冬のインフルエンザは、その前年1997年~1998年の冬よりも患者の 発生数が少ないようです。
マスメディアの過剰報道とも思えるような報道には毎回あきれています。
(良識を欠いた報道に関係者は怒っています。)

98~99年の冬のインフルエンザの流行状況は厚生省の感染症サーベイランス事業では1月下旬に観測定点(医療機関が指定されています)あたり33.86人のピークで、前年97~98年のピークよりも1週間早かったものの前年が56.92人でしたから流行としては昨年より小規模でした。

トピックスのページでも紹介していましたが、2年連続で100万人を超えるインフルエンザの流行はここ10数年では確認されていません。

ですから過去の経験から今年が昨年を上回るような大流行にはならないと書いていたわけです。
全国的な予測はあたりましたが、私のところは患者数は過去最高でした。

インフルエンザはいつ頃まで流行するのでしょうか?

私が仕事をしている地域では4月になってもインフルエンザの患者さんが受診されています。
過去の例からも4月にはいっても散発的な流行があり、桜のソメイヨシノが散るころまではインフルエンザの注意期ですよとお話しています。
12月から4月の上旬まで が流行期だということを忘れないでください。

ところで桜のソメイヨシノこの木はなぜ沖縄から北海道にまで分布しているかご存知でしたか?
動物や植物で同じ品種が南北にこれだけ広く分布しているのはめずらしいのですね。
実はソメイヨシノという桜の品種は江戸時代に東京の染井町で大島桜と彼岸桜を人工交配した種類の桜です。
花の色が鮮やかなこと、花びらが大きく、散り際がよいなどということに加え、苗の値段も安く桜の中では手入れが比較的楽で喜ばれたようです。

日本全国にこの桜が植えられているのは、日露戦争の戦勝記念に日本全国に植樹されたためです。
このため亜熱帯の沖縄から亜寒帯の北海道まで全国に生育するというきわめてまれな植物となってしまいました。

日本の国の花は桜ですがこの桜の種類は山桜です。
ソメイヨシノは日本の国の花ではありません。
万葉集や江戸時代以前の歌や詩に詠まれているのは山桜やしだれ桜、八重桜、彼岸桜などです。

春になると話題になる桜前線この予測は、税金を使って花の開花予測をしていますね(運輸省の予算の中です。気象庁が運輸省の監督下にあるためです。)こんなことをしているのは世界中で日本だけです。
本当に税金を使って予測しなければいけない仕事かなと毎年疑問に思います。

第88段:日本人の健康法

民間療法や自己治療の世界に目を向けると、とんでもないものにぶつかります。

外国の健康食品だとか外国に伝わる健康法とかを宣伝を信用して実行されているようですが、世界で1番長生きなのは日本人ですから外国のまねをすると寿命が縮む可能性がありますよ。

○○国の長寿の×××を試せば健康になるとか元気が出るとかいうのなら、○○国の人の方が長生きで元気じゃないとおかしいじゃないですか?

日本人の健康法で一番確かなのは、必要以上に外国に目を向ける必要はなく信頼できる医師と(複数でもかまいません)自分の身体について話し合い最高と考えられる方法を選ぶことです。

健康法や民間療法を5年以上も続けていて、それを実行していない集団よりも長生きだったり、健康であったりしたという結果を見せられたことがありますか?

テレビでやっていたとか新聞に書いてあったとか色々な健康法を手を変え品を変えてやっていくのがある意味では健康法なのかもしれないと考えています。

一つのことを長く続けていると身体には悪影響が 出ますから・・・・・
日本人の健康法は様々な健康法を試してみることなのでしょうか?

第87段:頓服薬(とんぷくやく)の誤解

「先生、頓服の薬はなるべく飲まない方がいいのでしょ?苦しかったけど赤い印刷の薬袋で薬がきつそうなので飲みませんでした。」
「良く聞いてくれました。頓服薬とは身体の症状に合わせて飲む薬で、定期的に飲まない薬の呼び方です。できるだけ飲まないように」
などと説明されている場合もあるようですが、不適切な説明です。

頓服薬は「定期的に飲まない薬」という意味です。
別にきつい薬や副作用の強い薬だから頓服になっているわけではありません。
定期的に飲む必要はないけれど、快適な生活、らくちんな養生になるための補助薬なのです。
積極的に利用して快適な生活をして下さい。

薬剤師の先生方に提案。
いい加減に用語を変更されたらどうですか?
昨年松江赤十字病院の薬剤師の野津先生が学会で発表された「理解されていない服薬に関する用語について」(正確な演題の名 前を忘れました)の内容は、患者さんに医学や薬学を知ってもらうにはあまりに無神経な言葉が多すぎると考えさせられました。

食間という言葉から食事中に薬を飲むという解釈があったと笑い話ばかりしていても意味がありません。
座薬は座って飲む薬と解釈して飲みにくいけど我慢して飲んだとか、「尻に入れる薬」と説明され、「汁に入れて飲んだ」とか業界落ちのネタが多いということは、正しく情報伝達ができていない証拠だと考えています。

食間は食後2時間とか食前は食前30分から1時間とか、口の中に貼る薬や塗る薬、鼻の中に噴霧する薬、目に入れる薬ががなぜ外用剤なのですか?

第86段:デジタル世代の体温感覚

10年以上前に出現した電子体温計で育った方々は昔ながらの水銀体温計で育った方々とは体温関にしての感覚が異なるようです。

昔の水銀体温計は42℃までしか目盛りがなく、34℃から始まった目盛りのかなり上の方まで来た39℃あたりで危険なのではないかと心配されていたようですが、最近は電子体温計ですのでデジタル表示ですからかなり高いところまで体温が上昇したと考えられないようです。

水銀体温計には37℃の所に赤や青の線が引いてあったため37℃以上は発熱と誤解される方が多かったのですが、最近はその誤解が減って助かっています。

乳幼児の予防接種の時の体温は37.5℃未満は発熱なしとして取り扱いますので37℃からを発熱と解釈されなくなりました。
(朝の体温ではなく、接種前の体温になりました。ついでながら予防接種をした日の入浴は問題なく可能です。さらに、予防接 種部位を何度も「もむこと」は局所反応を増加させるため好ましくありません。2~3分押さえておくだけで十分です。「もむこと」で手が腫れ上がる場合もありますのでご注意)

昔、電子体温計は高めに表示が出るとか不正確だとかいわれましたが、やはり問題ありませんでした。
正しく測れば問題ありません。
(腋下{わきのした}の体温は不正確で日本以外ではあまり利用されていません。口の中で舌の下に体温計を入れて測定する方が良いのですが・・・)

デジタル表示になったため、どこで発熱と考えるかどの程度が基準値なのかが分からない人たちが増えてきているのも事実です。

昔に比べ発熱に対する指導が変わってきていますが、基本的な知識は変わりありません。

私は38.5℃以上を発熱と考えます。
平熱より1℃以上高く38.5℃未満を微熱と考えています。
小児の場合は正確に計って39.5℃未満は解熱剤の使用は必要ないと考えています。少なくとも小児では38℃台で解熱剤を使う必要はないと考えます。

第85段:インフルエンザの誤解

今年の冬もインフルエンザの猛威にさらされていますね。
マスメディアの過剰報道にもあきれていますが、本来インフルエンザという病気は死に至る病だという認識がないのではないでしょうか。

「どこそこで何人死亡」と報道されますが、インフルエンザは免疫系が本来の力を出せない状況では、人間が死ぬほどの強さの感染症なのです。
「水虫の菌」や「みずいぼ」、「リンゴ病」などの原因菌やウイルスと比べると格段に怖いウイルスです。

昔から「犬が人を咬んでもニュースにならないが、人が犬を咬んだらニュースになる」といわれていますが、インフルエンザで死ぬのは通常よくあることなのになぜニュースとして大々的に報道するのでしょう か?

日本ではインフルエンザの流行は学齢期の集団が増幅の場となり、これが地域社会に拡大するという 考え方から、児童、生徒を中心とする予防接種計画が提唱されていましたが(1962年から)、最近はインフルエンザ流行の被害を受けやすいのは老人や呼吸循環器系あるいは代謝性疾患を有する人など、いわゆるハイリスク者を優先した個人防衛を重視する欧米型の接種体勢に変化しています。

インフルエンザは死に至る可能性がある疾患です。
むやみにおそれる必要はありませんが、予防をしたいと考えられれば、11月から予防接種を開始しなければ間に合いません。
現在のインフルエンザワクチンは十分満足できるほどではありませんが、より有効なワクチンが開発中です。

インフルエンザワクチンはインフルエンザの型が異なると効果が出ないのですが、ここ10年以上はず れたことはなく高い精度で予測を的中させていますのでそれを理由に接種をしないのは論外です。

第84段:下がりはじめたエイズの死亡率

米国立保健統計線ターの発表によればエイズのアメリカ合衆国での死亡率は1993年をピークに確実に下がり始めていることが分かり始めました。

アメリカの人口10万人あたりのエイズでの死亡者数は
      1987年が  5.5人
      1990年が  9.8人
      1993年が 13.8人
      1996年が 11.1人
      1997年が  5.9人

と減少しています。
この主な原因は新しいHIV(エイズ)治療法によるものとのコメントが付いています。

10年前には不治の病と聞かれていた方も多いと思います。
研究や治療の結果最近では進行をくい止めたり、血液中のエイズウイルスを認めないほどに病気のコントロールが可能になりました。
エイズで死ぬ確率が減っているのです。

まだまだ偏見も多いですし、治療薬の値段が高いなど世界中のエイズ感染者にとってバラ色というにはほど遠い状態ですが、明るい光が見えてきていることは事実です。
エイズウイルスをどうコントロールできるかにご期待下さい。

ところで「世界エイズディ」は12月1日でしたが、覚えていましたか?

第83段:除去食とその指導

食物アレルギーは多くの誤解を生んでしまいました。
除去食に関する誤った情報が氾濫し、栄養失調の子供さんを診させていただいたこともあります。
食物アレルギーが存在してその治療のために除去食を 必要と判断するのは医師にのみ認められた権限です。
(詳しく知りたい人は別にお問い合わせ下さい。)
素人や医師以外の医療職が除去食の決定や指示をする事は医師法違反になります。

保育園や幼稚園などには除去食を要求しても自宅では「少しずつ慣らしてみよう」と除去すべき食品を食べさせている不届きな親がいるのも事実です。
(乳幼児を預かっておられる複数の関係者から聞いています。)

除去食を指示するときには除去した食べ物の代わりになる食品を指示し、
どの程度の期間でその効果を確かめるのか、そして終了の時期をいつにするのかを明確にしておかなければなりません。

一生食べてはいけないのか?
3ヶ月除去するのか?
半年除去するのか?

いつどのような形で評価をするかを聞いていますか?

ある調査では3歳以上の子供のアトピー性皮膚炎では95%以上は食物アレルギーとは関連がないと断言されています。

私の印象ではアトピー性皮膚炎の子供の内「食物アレルギーが皮膚の症状の悪化に関して主要な原因となっているのは1%以下」です。

たとえ血液検査などで卵白にアレルギーがあるという結果が出ても、卵白を食べさせても皮膚に変化が出ない子供が多く存在しています。

検査結果だけで食品の摂取を禁止する手法には私は反対しています。
チャレンジテストをして食べると悪化、摂取を止めると軽快する事を確かめてから除去食に移行すべきだと考えています。

このあたりの見解は医師により大きく異なります。
このためアトピー性皮膚炎の患者さんやご家族が様々な情報で混乱されていると思います。
当分医師の間でさえも統一見解はまとまらないと思います。
それを良いことにアトピー性皮膚炎の恐怖をあおり一儲けしようとしている方がおられますので、だまされないようにして下さい。

私の所を受診しても少しも改善されなかった方もおられます。
もちろん見違えるほどよくなられた方もあります。
まだまだ勉強させて下さい。

でも99%以上のアトピー性皮膚炎は治りやすく予後の良い疾患なのですが、なんであんなに騒ぐのでしょうか?

第82段:下痢の時には牛乳を飲もう

便秘の方は下剤代わりに冷たい牛乳を飲まれますが、下痢の時にも牛乳を飲むと良いのをご存じですか?
胃腸が弱ったときに飲むヨーグルトは牛乳で作りますよ。

冷たい牛乳を一気に飲むと、胃腸を刺激し腸の運動を刺激しますから便秘には効果がありますが、
温かい牛乳を少しずつ飲むと下痢を止める作用があります。
お試し下さい。

暖めた牛乳を飲んでも下痢をするという方には乳糖不耐症(ニュウトウフタイショウ)という病気の可能性があります。
(乳糖という糖分を消化吸収する能力が低いようです。)
日常生活での対応方法がありますので、牛乳は全くだめといわれる方も飲んでみようと思われればご相談下さい。

小麦製品で下痢するグルテン過敏症の患者さんもおられますし、お米アレルギーの患者さんもあります。
麦製品のアレルギーや牛乳、たまご、大豆、そばなどもわずかですがおられます。

一度アレルギーが確認されても、しばらくするとその食品にたいするアレルギー反応が消えることがしばしばです。

小学校で保護者から「卵アレルギー」と連絡された子供さんが卵料理をお代わりしている姿を見て首を傾げておられる先生がおられました。

第81段:禁煙すると身体はどう変わる?

「禁煙で得られる健康面での利益」
(1990 US Surgeon General's report, The Health Benefits of Smoking Cessation; Prof. West,St George's Hospital Medical School, London)
という論文からの引用 です。

<禁煙開始後20分>
血圧と心拍数が正常に戻り、手足の血行が良くなる一方、ニコチンによる離脱症状に苦しみ始めます。
約半数の人に、怒りっぽくなったり、鬱(うつ)、集中力の低下といった症状が、また4分の1の人に、夜間覚醒が見られます。

<禁煙開始後8時間>
血中酸素量が正常に戻り、肌の温度が上がり始めます。
心臓発作の確率は低下します。

<禁煙開始後1日>
一酸化炭素が身体から抜け、肺は不純物を除き始めます。
ニコチンからの離脱のもっともつらい時期がここからの48時間です。
禁煙を試みた人の10%のみがこのポイントを乗り越えられます。
禁煙者の約70%は、この時期に、食欲増進を経験します。

<禁煙開始後2日>
体内にはもはやニコチンは見あたらず、味覚、嗅覚が改善されてきます。

<禁煙開始後1週間>
睡眠のリズムが正常に戻り始めます。

<禁煙開始後2週間>
体内の血液循環が改善し始め、これが2ヶ月間持続します。

<禁煙開始後4週間>
ほとんどの離脱症状が見られなくなります。
ストレスレベルも低下、改善されてきます。

<禁煙開始後3ヶ月>
増進された食欲が元に戻り始めます。
ダイエットや運動をしない場合には、3~4キログラムの体重増加が見られるでしょう。

<禁煙開始後3~9ヶ月>
この期間に肺機能が5~10%改善されます。
咳や息苦しさは過去のものとなるでしょう。

<禁煙開始後5年>
心臓発作の危険性が喫煙者の約半分までに下がります。

<禁煙開始後10年>
肺ガンの危険性が喫煙者の半分にまで下がり、心臓発作の危険性は、タバコを吸ったことのない人と同様のレベルまで下がります。
もし35歳~39歳で禁煙を始めたならば寿命が3年(男性なら5年)延びることになります。

タバコを吸いながら読んでいる「あなた」にはどう感じられますか?

第80段:喫煙者の6割以上が「タバコをやめたい、減らしたい」

ニコチンガムの「ニコレット」を発売しているファルマシア・アップジョン社からのパンフレットから引用しています。
喫煙者の6割以上が「タバコは体に悪いから出来ればやめたい」とか「タバコを減ら した方が良いのではないか」と思いながらタバコを吸っているようです。
現在ニコチンガムは医師の処方箋がないと購入できませんが、1ヶ月に数人の方が私のところで相談をされています。

強い依存性のある薬物であるニコチンから離脱することは容易ではありません。
しかし、離脱のために強い意志が必要であるとは言いません。
意志が弱くても大丈夫です。
止めるための動機が強ければ弱い意志を補ってくれます。
そして禁煙プログラムセンターや禁煙を薦める医師などの医療職が貴方を支えます。

前にも書きましたが、3~4回は禁煙に挑戦しないと成功は訪れません。
私自身もまだ喫煙を休んでいるという状態です。
(もう10年になりますが、時々タバコを吸っている夢を見ますよ。あっと驚いて目が覚め夢で良かったと胸をなでます。)
5回、6回の挑戦では挑戦が足りないと考えられても良いですよ。

禁煙に挑戦するのがよい時期は5月の連休後が成功率が高いようです。
宴会が少ないからです。
(3月期決算の会社の経理を担当しておられる方は決算が終わってからがよいでしょう)
6月、7月は祝日も少なく、梅雨時で出掛けるチャンスも少ないのではないでしょうか?この時期に止めるように気合いを入れて準備しましょう。

3月、4月頃にタバコを止めるための準備段階として一度受診をしていただくとうまく行くのですが。

第79段:難聴の方に失礼しました

先日の診療中に先天性の難聴の方が受診されました。
いつものように筆談で(手話が出来なくて申し訳ありません。)診療をしていました。
一通り診療が終わりお別れの挨拶のつもりで「他に何か聞きたいことがありますか?」と紙に書いてしまいました。
ごめんなさい。
「他に何かお知りになりたいことがありますか?」と書くべきでした。

何気ない会話の延長で難聴の方に「聞きたいことは?」と書いてしまったことを反省しています。
ここで改めてお詫びします。

ところで私の診療所のファクシミリは耳の不自由な方からの問い合わせのためにも利用していただいています。
難聴のお母さんから子供さんの病気の様子についての質問があったり、具体的な看病の指示を出したりしています。
個人的な健康相談や病気についての質問が電子メールと同様に利用されても良いと考えています。

どうぞご遠慮なく利用して下さい。

第78段:自殺の時のマナー

自殺は日本人の死亡統計では人口10万人に対して17.8です。
「第51段の日本人の死に方」でも紹介していますが、死因の第7位で2.3%をしめ平成8年には全国で23,104人の方が自殺しています。

日本人の自殺は昭和33年に人口10万人で25.7でしたが、それ以後、減る傾向でしたが、近年上昇傾向にあるようです。

30歳以下の自殺は少なく、男性の50~59歳での山が目立ちます。
(中年の男性が社会的に苦労しているからでしょうか?)男女とも75歳を越えると中年期の男性の山を越える自殺率が認められます。

<諸外国と比べると人口10万人に対して>

アメリカ:12.0
フィンランド:27.3
ハンガリー:35.3
イギリス:7.5
オーストリア:22.1
フランス:21.2
イタリア:8.0
オーストラリア:11.5
デンマーク:22.3
ドイツ:15.6
スウェーデン:15.7
日本:17.8

自殺や不審な死が発見されると医師は死亡確認を行いに出掛けます。
大都市などでは専門の医師がおられますが、田舎では開業医が立ち会うことがしばしばです。

開業以来、約16年で29回の死体検案書を書いています。
現場に遺書があると自殺ということがすぐに分かりますが、遺書のない場合は他殺などの事件に絡んだものではないかと、死因の追求が詳しく行われます。

自殺の時には必ず遺書をのこして下さい。

年間23,000人を越える方が自殺されている現状を見ればこのくらいのお願いはさせて下さい。

死体検案などにも日常診療を中断して駆けつけます。
生きている人間だけでなく、田舎の開業医は死体ともおつきあいがあるのです。

第77段:湿布薬で喘息が起こる!

何年か前の話です。肩が痛いと受診をされた患者さんに痛み止めの湿布薬を出しました。
翌日、「湿布薬を貼ってしばらくしてから、呼吸が苦しくなったのですぐに湿布をはがしました」とお話に来られた女性がおられました。
「アスピリン喘息」という状態です。
痛み止めの成分が喘息発作を引き起こします。

飲み薬や座薬の痛み止めで起こるのは経験がありましたが、湿布では初めてでした。
お話に来られた日に「今後熱さましや痛み止めは医師の診断を受けてからにして下さい」と話しました。

しかしその女性は何ヶ月か後に、会社の配置薬を飲んで喘息発作を起こして来院されました。
重症発作でしたので私の診療所に救急車を呼び転送し、病院での加療となりました。
人工呼吸器 を使用して(気管内挿管)してやっと助かりました。

そのほかにも友人からもらった風邪薬で喘息発作を起こし、車で私の所を受診したときには呼吸が止まっていた患者さんもありました。
幸い友人の医師が私の診療所に遊びに来ていたときで医師二人とスタッフで救急処置をして呼吸が回復したのを確認し救急車で病院へ転送しました。
友人の医師は開業前でしたので「開業するとこんなことがしばしばあるのか?」と真剣に聞いていたときの顔が今でも忘れられません。

医師の処方する薬だけでなく、配置薬や一般薬でもアスピリン喘息は起こります。
私が飲んでよく効いたから、貴方もどうぞ」は極めて危険です。
アスピリンは有効で切れ味の鋭い薬ですが、時に危険な面を見せることがあります。
アスピリンに限らず薬には注意が必要です。

薬に対して過敏な人は必ず医師や薬剤師にその旨を伝えて下さい。
診察の前に話しておくと間違いが起こりにくいようです。
診察後と思っていると、診察中の会話の中でうっかり忘れてしまうことがありますよ。

第76段:子供がひきつけた!

お子さんのひきつけ(熱性けいれんやてんかん発作など)を直接見たことがありますか?
私は 医師になる前に1度、医師になってからは何度かありますが、目の前でけいれんがおきると今でも「ぎくっ!」とします。

初めて我が子の「けいれん」を見たときには気が動転するのが当たり前で、医師や看護婦などの医療職でも患者さんとしてみていれば冷静に対応が出来ますが、我が子となれば話は別です。

何回か「けいれん」を繰り返した子をお持ちのご両親などはすぐに時計を見て時間を計って「30 秒でしたから、様子を見るだけでそっとしておきました。」とお話しされるようになります。

子供の「けいれん」は20人に1人ぐらいの割合で起こりますから、まれなものではありませんし、 永久的な障害を残すことはほとんどありません。
けいれんし始めると押さえつけても、身体を揺すっても止まることはありません。
「けいれん」が止まるのを待つだけです。
たいていの「けいれん」は5分以内で終わります。

1日に「2回以上のけいれん」があったり「1回のけいれんが15分以上続く」場合には精密検査の必要な場合があります。

けいれん中に舌をかむことはありませんから箸やスプーンを咬ませたり口に何かを入れる必要 はありません。
むしろ口の中に怪我を作る原因になりますので、何かを咬ませたり、口の中に入れることは禁止しています。
(現在でも、「咬ませたり」、「口の中に物を入れるよう」に指示を出される医療職の方がおられるようで残念でなりません。)

「けいれん」が終わると子供はぐったりと疲れていて寝てしまいます。
意識があることを確認したい親心から揺り動かそうとされますが、寝かせてあげて下さい。
熱が高いときにはお湯で身体を拭いてあげると良いでしょう。

松本医院では、けいれんを起こされた家族の方には、ここに書いたような内容のパンフレットを必ず差し上げています。

けいれんがおきたら、だれでもあわてます、あわてて何もできないでいると、けいれんが終わっていますのでだいじょうぶです。
あわててください。?

第75段:今日はどれくらい飲んだかな?

アルコールは血液中の量により(血中濃度といいます。)気分がずいぶん変わります。アルコールの血中濃度と酩酊度について書いてみましょう。

爽快期(0.02~0.04%)
  気分は爽快、皮膚が赤くなる、陽気になる。

ほろ酔い前期(0.05~0.07%)
  身体に熱感が起こる、軽くはしゃぐ。

ほろ酔い後期(0.08~0.10%)
  軽く抑制がとれる、手がちょっと震える、悩みを忘れる、脈拍が速くなる。

酩酊前期(0.11~0.15%)
  大声になる、気が大きくなる、怒りっぽくなる、立てばふらつく。

酩酊後期(0.16~0.30%)
  酒をこぼす、千鳥足、吐息、同じことをしゃべる、呼吸が速くなる。

泥酔期(0.31~0.40%)
  怒り叫ぶ、まともに立てない、狂態を演じる、意識混濁。

昏睡期(0.41~0.50%)
  意識を失って倒れる、深い呼吸、死亡。

 「ほろ酔い後期」あたりを限度にしていただきたいのですが・・・・・・・

第74段:腹巻きの効果

私は腹巻きが大嫌いです。
効果は何でしょうか?
お腹が冷えると病気になるのでしょうか?
人間 は体温の調節機能がかなり高等にできています。
腹巻きなんかしなくても病気になったりすることはありません。

今年の冬にはずすのは困難でしょうけれども次の夏の時期にははずしてそれ以後 使わないで下さい。
(腹巻きを作っている方の商売の敵ですね私は)
安心感から腹巻きの愛好家 が多いのは承知の上で書いています。
健康に関することでは腹巻きは必要ないと書いておきます。
(フーテンの寅さんが腹巻きがなかったら格好が付かないのでファッションとしての腹巻きには反対しません)

日本人は昔からお腹を冷やすのを嫌っていた民族のようですね。
外国の映像で腹巻きらしきも のを使用しているものにであったことがないので本当に必要かと疑問に思い書いてみました。
あなたは腹巻き愛好家ですか?

第73段:重複受診のすすめ

健康保険制度の悪用に重複受診があります。
つまり同じ病気で2カ所も3カ所もの医療機関を受診することを重複受診といいます。
私は遊びながらの重複受診には問題がありますが、真剣な 態度での重複受診はお勧めしています。
自分の身体は自分にとってとても大事なものです。
1人の医師だけに身体を預けられますか?
別の医師にも診てもらいたいという気持ちはわきませんか?

最近ではこれをかっこよく「セカンド・オピニオン」と呼びます。
英語を直訳すると「第2の意見」となりますが、医療では別の医師の見解ということになります。
松本医院のホームページの中での 「待合室のおしゃべり」コーナーや電子メールでの健康相談などもこの「セカンド・オピニン」を求められているからでしょう。

しかしインターネット上では診察もしていませんし、身体を触ったり直接色々な角度から診察をさせて戴いたりすると(百聞は一見にしかずなのです。)すぐに分かることがあるのでやはり限界があります。
そこでもう1人の医師が必要になる訳です。

私が主治医だと勝手に判断していた患者さんですが、極めて高い確率で胃ガンであろうと診断して精密検査と入院を勧めましたが、すぐに返事が戴けませんでした。
別の医療機関を受診して同じ結論だったので(風の便りでその事実を知りましたが)、改めて私のところに紹介状を依頼に来られました。
(術後の往診やターミナルケアを考えると紹介状の以来の選択肢に私のみが残ったからだったのでしょう、このような経験は何度もあります。)

また患者さんが受診していた病院で手術を勧められ何とか手術を受けないで済む方法はないかと医療機関を変えられた方が受診されたこともあります。
(私が3人目の診察を担当し、内視鏡で早期の胃ガンと診断し3人目の医師として手術のすすめをしたこともあります。)

でもここで紹介した患者さんたちの気持ちはよく分かります。
本当に手術が必要なのかは1人の医師の診断では当てにできないというのが、患者さんの素直な考えだと思います。

いまの日本の医師と患者の関係で「貴方にセカンド・オピニオンをお願いします。」といえる患者さんが何人いるでしょうか?
内緒で初めてこの病気で受診しましたという顔をして受診されるでしょう。
このときあなたの頭の中を「重複受診はいけないこと」という考えがよぎると苦しくなるのです。

いまの主治医の治療方針や診療方法に疑問がある場合は、積極的に医師を変えたり別の医師に診察を受けても良いですよ。
あなたが納得して良い医療を受けることが可能になり、それがあな たのQOL(第1段で説明)を高めることになるのなら、だれが医療を担当しても良いと考えます。

私だけがあなたの病気を治す権利を持っているわけではありませんし、あなたも私以外の医師に診てもらってはいけないなどという規則もありません。

重複受診をして納得の行く診療を受けて下さい。あなたの幸せのためです。

とはいえ重複受診や主治医を変えるのは気分的にも難しいですね。
いい方法があったら教えて下さい。
気軽に話せる医師を2~3人用意しておくのも良い手です。
私は患者さんに主治医が3人いても不思議じゃないと考えていますし、それを否定するつもりもありません。

ですから重複受診をお勧めします

第72段:椅子に正しく座ろう

日本人はどうして椅子に座るのが下手なのでしょうか?
椅子の前の方に座ってクッションによい ところを利用しない椅子の高さが調節できるのにそれをしていない。
椅子の上で正座をしたり、あ ぐらをかいたり、日本の文化には椅子に座るという行為がほとんどなかったという理由もありますが、椅子が主体の生活になって30年以上になった割りには正しく座れる方が少ないようです。

畳や座布団に座るときにはきちんとしたお行儀を教えている親の世代が椅子になると全くそれを教えることが出来ていないようです。
(大人が知らないから、子供に教えられないのが当然です。)
椅子には深く腰を掛け背筋をただして座るのが本当の姿です。
ふんぞり返ったり、背もたれに身を 任せてばかりいたりする必要はありません。

自動車の運転姿勢を見ても寝て運転しているのかと疑いたくなるような姿勢の方がありますが ちゃんと背もたれを起こして下さい。
椅子のカバーも考え物です。
椅子の布や皮はその素材の風 合いを楽しみながら使用するものです。
汚れるからとか保護とかいう目的でカバーを掛けておられるようですが、椅子の本来の価値はカバーを掛けないで使用するときに現れると思います。

ま、某国の閣議の前の控え室や委員会室の椅子には白のカバーがかけられた椅子ばかりですが、国会議員や大臣という職種の人は椅子もきちんと扱えない人たちなのでしょうか?
(よだれを垂らして寝ている方もいましたから・・・・)

第71段:椅子と座布団

産業医の職場巡視
(労働安全衛生法で50人以上の人が従業している事業場には医師が月に 1回以上訪問して安全衛生の助言などをすることになっていて、このために会社や工場を契約した 医師や、専属の医師が定期的に現場を訪問しているはずです。)
に出掛けると、椅子に座布団を 敷いている人が多いのにあきれてしまいます。

昔のような程度の悪い椅子なら許す気にもなりますが、最近のOA用の椅子でクッションもよく椅 子の形や機能も研究された椅子でも座布団を敷いておられるのを見るとなぜかなと考えてしまい ます。

椅子に使う座布団は昔の椅子が長時間作業に適していなかったために日本人が考えつい た仕事の応援器具だったわけです。
いまの椅子は研究が十分にされており座布団がない方が疲れも少なく効率よく仕事が出来ます。

OA用の椅子は以外と値段が高いのですよ、その機能を殺してまで座布団を使用して自分の身体をいじめないほうがよいでしょう。
もう一度、椅子の取扱説明書を出して読んでみましょう。
仕事に適した椅子の高さや背もたれの位置が明記されています。
正しく使うと疲れが減ります。
(椅子の上に正座していたり、椅子の上であぐらをかくなんてなんて論外です。椅子を使う文化を 正しく理解して下さい。)

第70段:電話の応対(夜間の場合)

夜の電話で大失敗をしたことが10年以上前の冬のことです。
腹痛の患者さんが午前3時頃に往診を依頼されてきました。
ベッドのそばに電話を置いていましたので寝ぼけたままで
「はいそれじゃあすぐにお伺いします」
と答えて不覚にも寝込んでしまいました。

往診を依頼された家までは自宅から2.5kmほどですから、20分もあれば服を着替えてからでも到着するはずです。
1時間ほどして再び電話が鳴りました。
「あっ!ごめんなさいっ!すぐ行きます。!」

幸い症状も軽く入院などの必要もない状態でしたので簡単な診療と丁重なお詫びでお宅をあとにしました。
その患者さんは数年前に脳梗塞で入院されるまで定期的に私の診療所を受診されていました。
危うく医師としての信頼を失うところでした。

その後ベッドから電話を離して設置しています。
二度とあのような失敗をしないように気をつけていますが・・・・・

夜間の電話は呼び出し音が20回鳴るまではお待ち下さい。

第69段:電話の応対(休日の場合)

日曜日や祝祭日にも診療所には電話がかかってきます。
自宅か私の携帯電話に転送するシステムを導入していますが、応対が十分出来ないこともあります。

日曜日の朝の電話で、
「今日は日曜だから休みですよね」
「はい、そうです」
と答えた瞬間に電話を切られました。

何か相談事があったのでお電話を戴いたはずですから「どのようなご用件ですか?」と聞く前に電話を切られてしまうと、どうにも対応が出来ません。
電話をかけたことが無駄にならないように、電話のかけ方にもちょっと注意して下さい。

電話の呼び出し音を何回待ちますか?
NTTのお話では1秒鳴って2秒待ち、1秒鳴って2秒待ちの繰り返しだそうです。
10回鳴っても30秒なのですが、人間の心理は3回から4回呼び出し音が鳴っても相手が出ないと「出ないな、遅いな、不在かな?」と考えるのが普通のようです。
あなたはどうですか? 

相手が入浴中のこともありますし、庭に出ていることもあるでしょうし、携帯電話なら運転中のこともあるでしょう。
10回は待ってみませんか?30秒です。

携帯電話に転送されている時間帯にはフリーダイアルでの利用はできませんので、フリーダイアルで電話をかけてつながらないときには、通常の0856-25-2611をご利用下さい。

第68段:気管支喘息とのつき合い方(その2)

喘息発作の初期の軽い呼吸困難が現れると、多くの患者さんは少し薬を使わないで様子を見ようとされますね。
アレが失敗なのです。一般の病気の時には「早期発見・早期治療」と叫んでいるのに、喘息の時には「なるべく薬は使わない方がよい」と判断されるのですか?

発作を軽くする吸入薬などは、程度の軽いときに使えば確実に良くなるのに、吸入薬を使用して10秒間の息止めが出来ないほど息苦しくなってから吸入薬を使おうとするので薬の効果を十分に出せないのです。

初めて私のところで吸入薬の使用法を説明されて
「今まで教えてもらったことがなかった」と言われる方や
「使い方や注意を忘れていた」という方が意外と多いのです。

数年前に島根県内の薬剤師の勉強会で吸入の実演をして見せました。
勉強会が終わってから「初めて教わりました。」とか「今まで薬を渡しているだけでした。」と話された薬剤師の先生方の顔が忘れられません。

患者さんによっては吸入薬はなるべく使わないように指示されていた(医師や薬剤師から)と話される方もありますが、私は「早めに適切な量の薬を使うことで、一生の間で使う薬の量を減らした方が身体のためですよ。」と説明しています。

第67段:気管支喘息とのつき合い方

気管支喘息の発作は5月、6月、10月に多いという統計があります。
私たちアレルギー科の医師たちが集まって話をした際、4月と9月に風邪を引いてこじらせると発作の頻発期の5、6、10月にひどい発作になることがあるとの結論になったことがあります。

多分、家庭の中のダニの量が増え「ダニの糞」や「ダニの死骸」が増えて来るためだと思います。
喘息発作がハウスダストやダニに原因のある人は、ダニの糞や死骸に発作を起こさせる成分が含まれていますから、薫蒸剤で殺しただけではダメです。
掃除機で住居や布団をきれいにしないと問題解決にはなりません。
「ダニは死して喘息を残す」のです。

掃除機はダニ退治の目的で掃除をするときには、掃除機のゴミパックは新しい物に交換し最強パワーで吸引して下さい。
10年以上経過した電気掃除機はゴミやダニを吸う力が弱すぎて問題になりません。
新しくて強力な掃除機を買いましょう。

第66段:ニキビはつぶして治そう

ニキビは尋常性ザソウ(ジンジョウセイザソウ)とい病名を持つ皮膚病の一つです。
受診に来られた方々の大半が「ニキビはつぶしてはいけない。」と確信されています。

昭和の時代から「ニキビはつぶしても良い」と話していた私には意外な答が帰ってきて驚いています。
もちろん赤くなっているだけの時にはつぶしませんが、膿が溜まっている状態のニキビを手をきれいに洗ってから潰して内容物を出してもかまいません。
そのほうが跡が残りません。

良い抗生物質がない時代には顔面の「おでき」や「ニキビ」は潰さないように指導していたかもしれませんが、今は違います。

漢方薬のセイジョウ・ボウフウ・トウ、ジュウミ・ハイドク・トウ、ケイシ・ブクリョウガン・カ・ヨクイニン、ケイガイ・レンギョウ・トウなどで(漢字は難しいので書きません。カタカナは読みにくいかな?)などでも改善します。

最近はアクアチム・クリームという良い抗菌剤のクリームがあります。
(このクリームは医療機関から処方してもらいます。一般薬としては出ていないはずですが、きちんと確かめずに書いています。)

私は漢方薬も抗菌剤もどちらも使います。
生活指導や髪型などもニキビには影響を与えています。
皮膚科は専門ではありませんが、意外と受診者が多いのです。
プロフィール

taijindo

Author:taijindo
島根県益田市にある松本医院(内科・小児科・アレルギー科)の院長です。

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