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第125段:温湿布? 冷湿布? どっちが効く?

湿布薬(パップ剤とも呼びます)は結構人気のあるお薬です。
痛み止めとして大好きな方が多いようですね。
ところがこの湿布薬使われているのは日本と中国、台湾などの国に限られているようです。
欧米の国で研修をされた医師が帰国されると、あちら流の診療をされ「シップ? 不要です!」と切り捨てられるようです。
実際に欧米の医師に湿布薬を見せ説明すると「日本の魔術!」と喜んで持って帰られるようですが、面白がっているだけのようです。

第77段でも紹介しましたが、湿布薬の痛み止めの成分が皮膚から吸収され喘息発作を起こすような場合もありますが、欧米ではこの皮膚からの痛み止めの成分の吸収作用を利用していないようです。
効き目も飲み薬に比べると弱いようですし、胃腸障害は薬を飲まないほうが有利ですが、ひどい副作用は喘息などのように起これば同じですから・・・・・怪我をして痛みがあり赤くはれていればいわゆるクーリングをすべきでしょう。
湿布を貼るだけよりもクーリングの方が理論的に優れていると思います。

現在、健康保険などで使える湿布は冷湿布として存在するものは極めて少ないと思います。(きちんと確かめてません。)
貼ったときに冷たく感じてもそれは冷湿布ではありません。(冷たいのが嫌なときには温めてはっても効果は変わりません。電子レンジやオーブンで温めないで下さい。)
湿布のほとんどは冷やして治しているのではなく、痛み止めの成分を皮膚から吸収させて効かせているからだと説明されています。

温湿布と呼ばれるものは貼ると暖かくなるのではなく、ひりひりしてくるのを錯覚しているだけです。
「唐辛子のエキス」が薬の中に入っているためです。
かぶれる割合が各段に多くなります。
効果はあまり変わらないようです。

正直なところ私自身は湿布に多大な効果を確信して処方しているとはいえません。
患者さんだって「気分かもしれないけれど、貼るといいような気がするから湿布を下さい。」と話される方も結構おられます。
でも痛い所に手を当てたり何か処置をしてもらうと手当てした気分で気が落ち着きますよね。
効果はその程度かもう少しあるという程度ではないでしょうか。
あまり期待はできません。(いつもの東京の川内先生にご協力戴きました。)
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第124段:漢方薬の話 その2

最近の漢方薬は昔のように煎じて飲むことが少なくなりました。
エキス剤と呼ばれる薬の形態に変えてしまいました。
これは工場の中できちんと温度管理や製造上の管理を行い薬のバラツキをなくしてしまう方法なのです。
漢方薬の成分を調べながらどの包装の漢方薬も同じ効果になるように調整されています。
漢方薬の原料は生薬(しょうやく)と呼ばれその有効成分は植物由来のものでは同じ苗や種からの生薬でも採取の時期や肥料の具合、日照時間などで大きく違います。

喘息の治療のなどのときに使われる大棗(「たいそう」と読みます。
ナツメの実ですが、私の診療所のそばの庭に植えてあります。)はサイクリックAMPという物質を大量に含んでいることで有名ですが、実が緑色の時期に採取したものと赤くなってからの実では有効成分が桁違いに多く、小鳥が食べに来る時期はこのサイクリックAMPが多くなった赤い実の時期です。
漢方薬の原料を集める人と小鳥との競争があるわけです。ですから山の北側の斜面の草と南側の斜面の草では同じ草でも有効成分が異なるのです。

私も良く使う生薬に附子(ぶし、鳥兜(トリカブト)などともいいますが、猛毒です。)は根に毒の成分が強いものと、花に毒の成分が強いものなどがあり注意が必要です。
(利尿剤や強心剤、鎮痛剤としての効果はすばらしいものがあります。冷え性にも良く効き附子がなければ私の漢方診療は成立しないでしょう。)

このような生薬を安全に使えるように修治(しゅうち)と呼ばれる加工をして品質をそろえたものを一気に煎じて漢方薬の煎じ液を作りその水分をフリーズドドライ工法で顆粒にしたものがエキス剤と呼ばれるものです。

エキス剤は効果が不足しているとか効き目が悪いといわれることもありますが、雑な煎じ方をした場合と比較すると効果が逆転すること

第123段:漢方薬の話 その1

第5段で漢方薬については別に紹介しますと書いておきながら2年以上も放置していました。
今回から少しシリーズで紹介します。

漢方薬は副作用が少なく長期間にわたって服用するものという考え方が一般的ですが、そういう考え方は改めていただきたいのです。
以前紹介した部分に漢方薬の古典の中の傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん)という本があり傷寒というのは急性の発熱疾患、雑病というのは慢性の発熱のない病気というふうに説明しました。
ですからこの傷寒についた書かれたところの薬は急性の病気に良く効く薬がかかれています。

現在の抗生物質や解熱剤、痛み止めなどよりも効果の優れたものもあります。
しかし、全ての病気が漢方薬で治るというような話ではありません。
私の数少ない経験でも服用後2~3分で頑固な偏頭痛が消失したり、花粉症の鼻水が10分程度で軽快して涙も止まり喜ばれたり(一時的に症状がぐっと改善します)、こむら返りが止まったり、しゃっくりが止まるなどなど、服用後1時間以内にからだの変化が感じられそれ以後漢方薬が大好きといわれる方が増えつつあります。

「良薬は口に苦し」というのは見当はずれのことが多く、体調や体の具合に合った薬を飲むとおいしく感じられたり、苦い薬もスーッとしてさわやかな感じがするなどという感想を聞くことが多いようです。

子供さんの薬を試しに親が飲んだらまずかったが、子供はおいしいといいながら飲むということもしばしばです。
このあたりが漢方薬の面白いところで、大人の体や体調と子供の体や体調が一致していない証拠でもあります。

医師向けの漢方薬の使い方の講演会などで講師を務めることもありますが、「患者さんがおいしく感じられる漢方薬を処方したら、漢方の見立てが当たっていて正しい治療だったと思っても良いでしょう。」と説明しています。

第122段:2番目の医師は名医!迷医?

「先生この前、別の先生のところでこんな薬をもらったのですが治らないのです。診断は○○○とかだそうでして××日ぐらいで治るといわれたのに・・・・で、お医者さんを変えたらと△△△さんに言われて来ました。」

「よくぞ私のところを2番目に選んでくださいました。こんな病気を最初に見れば私だってこの薬ですよ、この薬で効いていないのなら別のあっちの薬だから後は簡単」などと心の中で叫んでしまうばかな私です。

数日後の診察を約束し、私のところでの2回目の診察日「すごいっ!すぐに治りました!」との患者さん声。
私の心の中は複雑です。

「最初に見ていただいた先生有難うございました。おかげさまで今日はいつもの迷医から名医になれました。」と思っています。

しかし、そんな2番目の医師でも治らないときには治りません、ダメのレッテルを貼られて患者さんは受診もせずに3番目の医師の所へ・・・
(このような患者さんを医師の間では患者のドクターショッピングと軽蔑して呼ぶことさえあります。)

以前にも書きましたが、1人の患者さんはかかりつけ医を3人ぐらいお持ちのようです、保険をかけておられるのですね。
かかりつけ医は1人にする必要はありませんから自分で探して名医の集団を手に入れてください。
セカンドオピニオン(二つ目の意見を述べる人)としての医師の友人をもつことは大切なことです、名医も時には迷医になることがあると思っていてください。

第121段:水を飲んで膀胱ガンを防ぐ!

ニューイングランド・ジャーナルという医学雑誌の記事です。
(この雑誌はかなり権威のある雑誌で信頼度の高い論文が掲載される確率が高い雑誌です。)

尿に排出される発癌物質が膀胱ガンの原因とすれば、水分摂取を多くして尿を希釈すれば膀胱ガンを予防できるのではないかという考えから48,000人の男性を2年ごとに調査して10年間の結果をまとめました。

この間に250人が膀胱ガンとなりました。年齢や喫煙など様々な関連因子を統計的に処理した後の結果は1日に2.5リットル以上水を飲んでいる人は1日に1リットルしか水を飲まない人よりも膀胱ガンの発生率が約半分になるという結果でした。

1日に水2.5リットルというと相当の量ですね、水には何ら害はありませんから飲みましょう。しかし量としては結構多いですね、実行するのはなかなか困難でしょう。10年間頑張られた研究対象者にご苦労様でしたと伝えたい気分です。

「夜のトイレが回数が増えて困る」とか「水で2.5リットルは飲めないのでビールではだめですか?」などの意見については答える立場にありません。
私は「沢山水を飲めることが健康な証拠です。」という仮説で仕事をしていますが、証明はしていません。数年前に寝る前に水を飲むと睡眠中の血液の粘調度を下げられる可能性があるので脳梗塞を予防できるというような仮説をマスメディアで取り上げていましたが、仮説はまだ証明されていないと思います。
(夜間の排尿回数が増加して続けられないという方が多かったのを覚えています。)

医学の研究やその成果は大変な努力が必要なことがわかりますね。
医師の言葉の後ろには、世界中の研究者の大変な努力とその研究に参加してくださった多くの患者さんやボランティアの方々の協力があるのだということを知ってください。

第120段:たまには診察室で話しましょう

高血圧症や高コレステロール血症で通院しておられる方、いつもと同じ薬なのだから診察なんか必要ないと考えていませんか?

一般には健康保険を使用しての診療ですから、医師の診察の後、処方される薬は2週間分が基本です。
しかし、特定の疾患や状態で指定された薬品については30日分の処方が認められています。中には60日、90日と長期にわたり処方が可能な場合もありますが、その指定はすべて厚生大臣がしています。

このため、健康保険制度の枠内では意外と厳しい制約があり、実際に診療をしている医師の自由裁量は意外に少ないのです。
(ただしすべての診療を健康保険を使わない自由診療なら話は別ですが、金額は相当高くなります。)

国民から保険料を集め最低限の医療を保証するのが健康保険のシステムですから厳しい制限があって当たり前なのです。
(このあたりを正しく理解していない医師や医療技術者も多いのですが・・・・)

別に診察を受けなくても、医師と健康問題を話し合わなくても同じ薬なら効果は同じと考えるのは残念ながら誤りです。
「ほとんど健康」、「体調の異常を感じない」と判断しても、2週間に1度とか、1ヶ月に1度は待合室で診察を受ける前に自分の体のことを考えてみる時間を作るためだと考えてみてはどうでしょうか?

仕事に追われて体調を崩された方が「そういえば薬だけもらって診察を受けていなかったですね」とか「体のこととなんか考えたこともなく、薬だけ飲んでいれば十分と信じきっていた、でもその薬も忘れがちでした」などと反省の弁をお聞きすることがあります。

待合室で診察を待つ間に体のことを考えたり、診察室で医師と話すということは、もう一度自分の体のことを本気で考えるチャンスなのだと考えてください。
時間がないので早くしてくれと騒がれる患者さんが多いのですが、診察室での時間は自分の体を医師と一緒に点検する時間です。
きちんと診察を受け生活のアドバイスを受けましょう。

9月に受診される喘息の患者さんには10月が喘息発作の可能性の高いことを再認識していただいています。
無症状の時期に無防備になっていて、症状が出てから受診されるとその時の苦しさを乗り越えるための治療の話は聞けますが、そのような状態にならないようにする方法を聞く余裕がありません。
気分にゆとりがないからです。
「転ばぬ先の杖」となるのも無症状の時の診察の効果です。

糖尿病などは季節の食べ物や地域のイベントでの食べ過ぎ飲みすぎなどで失敗する事態が多いのです。
失敗してから頭をかきながら受診するより、事前に注意をしておくことで自然にブレーキが掛かっています。

経験上の感触ですが、薬だけで顔を見せてくださらない患者さんよりも、薬の飲み方は雑で忘れることが多くても、診察室に定期的に顔を出し医師や職員と病気のことについて色々と話されている方のほうが病気のコントロールがよいようです。
医師同士の雑談でこの話をすると、うなずかれる先生が多いのも事実です。

第119段:ピル解禁

やっとと言うべきか?
ついにと言うべきか?

日本も避妊を目的としたピルの解禁となりました。

性行為感染症の増加を懸念する声もありますが、諸外国の研究ではピルを解禁してもエイズなどの性感染症は増えていません。

私は次に述べるような理由から日本ではあまりピルは普及しないだろうと考えています。

1997年に発表された第2回世界セックス調査では年間平均セックス回数は第1位のフランスが年間151回、第2位のアメリカ年間148回など欧米の国が上位を占めています。
日本は調査対象国ではありませんでしたが、香港が年間77回、タイが年間69回と東洋の国は少ないようです。

男性にこの話をすると見栄を張られる方が多いのも事実ですが、睾丸の重さとと体重の関係から猿の仲間たちと比較してみると、乱婚型の生活をしている猿の仲間(チンパンジーやカニクイザル)は睾丸の重さが体重に比べて大きいのですが、ゴリラなどのペア型類人猿は睾丸の重さが軽くなる傾向があり、人類はペア型に近いところに位置しています。

更に白人と東洋人を比べると白人のほうがより睾丸重量が体重に比して大きいようです。
遺伝的に東洋人はセックスの回数の多い人種ではなさそうです。

そうなると毎日ピルを飲むという行為は女性には大変な負担です。
毎日忘れないように薬を飲むのは大変です。
欧米の国々のように2~3日に1回という頻度でセックスがあればピルを飲むのに十分な動機になりますが、東洋人の結果から見て1週間に1度あっても2度という程度なら毎日薬を飲むのは面倒ですね。
ですからピルは日本では普及しないと読んでいます。
お金を計算するとピルでは年間3万円以上掛かります。
経産婦に使用されることの多い避妊リング(子宮内に装着)の使用者が少ないこともセックスの回数が少なく、避妊にお金をかける必要が少ないことを物語っているのではないでしょうか。

第118段:診断基準の変更

アトピー性皮膚炎は第100段でも書きましたが、私が学生の頃に教わったアトピー性皮膚炎の定義(ハニフィン先生とライカ先生の研究による)では「1年以上続くかゆみを伴う特有の・・・・」という項目がありました。

私自身は今でもこの定義のほうがよいと思っています。
しかし数年前に日本皮膚科学会は乳児では2ヶ月その他では6ヶ月以上を慢性とすると決められました。
このためアトピー性皮膚炎は1年以上続いていなくても病気が決定し患者さんの数が激増しました。(軽症ばかり)

しかし、患者さんの数が増えたことはマスメディアが報道に飛びつくチャンスでもありました。
そして必要以上に不安をあおられてしまった国民が誤解から不安や恐怖をアトピー性皮膚炎に感じてしまったのです。
(何度も書きますが、アトピー性皮膚炎はその95%以上は治りやすい皮膚疾患で副腎皮質ホルモン(ステロイド)を適切に使用することでコントロール可能なものです。)

診断基準の変更はアトピー性皮膚炎だけではなく、高血圧症や糖尿病、高コレステロール血症などでも行われていて、全般に軽症でも治療が必要と判断される傾向があります。
(これで医者が増えても失業しないですむという、うがち過ぎの批判もありますが・・・)

最近の研究では軽度の変化の時期から積極的に薬を使わない方法などで健康管理をしたほうが、生命予後がよいとされる研究結果が多く発表されています。
今後紹介する予定の「健康日本21」などの情報も見て自覚症状のないときから病気の治療というより健康管理としての生活習慣の変更を心掛けてください。

厚生省の研究では21世紀には一人一人の日本国民の病気の発生の可能性が低くなると予想されています。
医師の仕事も病気の治療から発生予防や健康増進へと広がる予測がされています。
(また別の勉強をしなければならなくなります。医師の自己研鑚も楽じゃないですよ、ほんとに)

第117段:ミス・アメリカの一病息災

ミス・アメリカ1999のNicole Johnsonさんは19歳で発症したΙ型糖尿病でした。
ミス・アメリカは毎年何らかのテーマを持って行動しますが、今年の彼女仕事はもちろん糖尿病の啓蒙です。
Ⅰ型糖尿病というのは若年者に突然起こる糖尿病で、インスリン注射をしながらの生活コントロールが絶対に必要な疾患です。
(日本で多い糖尿病はⅡ型糖尿病といわれ遺伝性があり、運動不足と食べ過ぎでのカロリー摂取過多などが原因といわれています。)

彼女は「糖尿病になったおかげで、生活習慣を規則正しくするようになり、ミス・アメリカになれた。」と話されていたようです。

ミス・アメリカになる2年前から持続皮下インスリン注入療法(CSII)という治療法で、注射針を常に刺したままで生活しながらインスリンというホルモンを体内に入れつづける方法を実行されていました。

さすがに水着コンテストのときには、体に悪いことを承知でこの針と装置をはずして出場、1時間だけインスリンが切れて130mg/dlも血糖値が上昇したようです。
(普通の人は食事をしても1時間で130も上昇することはありません。インスリンというホルモンを体内で作ることができない患者さんだからでした。)

時差のあるアメリカ国内で多忙なスケジュールをこなしながら血糖値を厳格にするコントロールできる能力は大変なものです。
順天堂大学医学部・内科学教授・河盛隆造先生のレポートを読んで知りました。
あなたにも紹介しておきます。

ここまで書いて思い出しました。

オリンピックでのアメリカ選手団の中の喘息の患者さんの割合はアメリカ国民の喘息の有病率(病気にかかっている人の割合)と一致していて、金メダルを獲得した選手の中のだけでも喘息の有病率はアメリカ国民と同一であったというレポートを思い出しました。
(ロサンゼルス・オリンピックの時のデータでした。その後このようなレポートを目にしていません。)

一病息災という言葉、昔は存在しない言葉でしたが現在は辞書にも載っている言葉となりました。
(新明解国語辞典第四版、無病で健康に自信を持ちすぎる人よりも、一病の人のほうが、からだに気をつけるので、かえって長生きする、というたとえ)
さすがに多病息災という言葉はありませんが、そのうち辞書に出てくるかもしれませんよ。
(実際に使っている人がいます。)

自分の病気を上手にコントロールすることで、健康な人よりも充実した生活を送る人たちの努力には頭が下がります。

日本のプロ野球でも活躍し、メージャーリーグでも活躍したガリクソンという投手も糖尿病でインスリン注射を打ちながらプレイしていました。
ガリクソン投手は「パーティーでみんなが楽しそうに飲んだり食べたりする光景を見ることが楽しい自分は別に食べなくてもいいのです」と話されていたようです。

病気と診断され「すべてを失ったと」勘違いしているのはとんでもない誤りです。病気と上手に付き合えば充実した生活が待っているのです。
前向きに生きましょう。

第116段:やはり少ない子供

日本は少子高齢化社会の到来といわれています。
子供がどのくらい減るのでしょうか?
同じように5歳刻みで分布を見てみましょう。
集計の地域には18歳以上の年齢の方を対象にした教育機関が極めて少ないこと、地域の産業に充分な受け入れ容量がないことで20歳~24歳の年齢人口ががくんと減っています。
(グラフにすると表示が遅くなるのであえて表で我慢してもらっています。ごめんなさい。)


<益田市> 0~4:2,175 5~9:2,478 10~14:3,102 15~19:3,202 20~24:2,444
<匹見町> 0~4: 54 5~9:66  10~14:98  15~19:78  20~24:50
<美都町> 0~4:113 5~9:115 10~14:159 15~19:161 20~24:126
<日原町> 0~4:156 5~9:189 10~14:273 15~19:252 20~24:161
<津和野町>0~4:198 5~9:220 10~14:337 15~19:320 20~24:230
<柿木村> 0~4: 73 5~9:78  10~14:102 15~19:99  20~24:66
<六日市町>0~4:240 5~9:293 10~14:341 15~19:339 20~24:215
<三隅町> 0~4:264 5~9:335 10~14:449 15~19:492 20~24:356
<田万川町>0~4:107 5~9:111 10~14:162 15~19:195 20~24:150
<阿東町> 0~4:225 5~9:295 10~14:415 15~19:504 20~24:395

第115段:減る老人!?

島根県西部の地域と山口県の一部の第114段で紹介した市町村の今後の老人数はどのように推移するのでしょうか?

正確な推計はできませんが、現在の55歳~59歳、60歳~64歳、65歳~69歳、70歳~74歳の人口数を見てみましょう。
昭和20年生まれが54歳ですから、団塊の世代と呼ばれる年代は含まれていません。
匹見町と阿東町は50歳~54歳の年代でも減少傾向が止まらず、45歳~49歳で若干増加しますが、その下の年代では更に減少が続きます。

団塊の世代の人口が多いといっても、益田市と柿木村以外はすべて現在の65歳~69歳の人口よりも少ないのです。

ついでに100歳以上の人口数も紹介します。(116段は子供の人口です。)

<益田市> 55~59:3,360 60~64:3,425 65~69:3,652 70~74:3,221 100歳以上:8
<匹見町> 55~59:127 60~64:174 65~69:244 70~74:204 100歳以上:0
<美都町> 55~59:175 60~64:197 65~69:254 70~74:252 100歳以上:2
<日原町> 55~59:286 60~64:359 65~69:419 70~74:409 100歳以上:2
<津和野町>55~59:426 60~64:477 65~69:594 70~74:558 100歳以上:1
<柿木村> 55~59:144 60~64:154 65~69:133 70~74:165 100歳以上:2
<六日市町>55~59:344 60~64:409 65~69:561 70~74:540 100歳以上:1
<三隅町> 55~59:502 60~64:554 65~69:711 70~74:707 100歳以上:1
<田万川町>55~59:265 60~64:341 65~69:405 70~74:372 100歳以上:0
<阿東町> 55~59:674 60~64:741 65~69:884 70~74:848 100歳以上:1

第114段:益田市と周辺の町村の人口

99年9月に手元に益田市と周辺の町村の人口統計が入手できましたので紹介します。
いずれも1999年8月31日叉は9月1日の集計ですので同じ時点として考えてください。
(高齢化率は65才以上の人口が全人口に占める割合です。)

<益田市> 男性:24,146 女性:26,894 合計:51,040 高齢化率:23.31%
<匹見町> 男性: 920 女性:1,016 合計:1,936 高齢化率:42.72%
<美都町> 男性:1,368 女性:1,505 合計:2,873 高齢化率:32.86%
<日原町> 男性:2,259 女性:2,480 合計:4,639 高齢化率:33.41%
<津和野町>男性:2,931 女性:3,338 合計:6,269 高齢化率:32.83%
<柿木村> 男性: 924 女性:1,012 合計:1,936 高齢化率:31.56%
<六日市町>男性:2,909 女性:3,235 合計:6,144 高齢化率:32.75%
<三隅町> 男性:3,967 女性:4,271 合計:8,238 高齢化率:30.40%
<田万川町>男性:1,811 女性:1,999 合計:3,810 高齢化率:33.52%
<阿東町> 男性:4,226 女性:4,901 合計:9,127 高齢化率:35.31%

第113段:食べ放題・飲み放題に釣られる

先日ある広告に引き寄せられました。
「食べ放題で○○円」、別の広告には「飲み放題××円」、飽食の時代、食べ過ぎが問題になっている国で人を引きつけるために「食べ放題や飲み放題」が有力な宣伝文句になっているうということは、医師や医療関係者が「食べ過ぎないで」とか「飲みすぎないで」と指導というよりお願いしても全く社会に受け入れられていないのではないかと疑問を持ちました。

もちろん私も「食べ放題」という言葉に興味を引かれ広告の中身をじっくり見ていましたから、批判できるような状況にはありませんが、考えてみると変ですね。
普段の診療の中で喋っていても、本当に自分の生活や考え方まで変わっていないのだなということを改めて認識しました。
「食べ放題」なら儲けた、「飲み放題」なら損しないという考えが頭をよぎるからでしょう。
(お店の方はほとんど損にならないようなシステムのはずですから十中八九得していないはずですが・・・・)

患者さんの前では「腹八分目ですよ」とか「ほろ酔いのところで止めましょう」と指導、助言している私が、実際には「飲み放題、食べ放題」に引かれている。
「アレッ!」と気づいて恥ずかしいと感じた次第です。

別に「食べ放題」ということではありませんが、バイキング形式という言葉、ホテルの朝食などでも良く見かけます。
あのような大皿に盛った料理を取り分けて食べるのは「スモーガス・ボード」という北欧の郷土料理の変形のです。

日本に入ってきたのは今から約40年前のようです。
最初に東京の帝国ホテルでこの形式が取り入れられあっという間に広まったと書かれています。
当時の資料によれば、帝国ホテルの従業員に名前を募集したら北欧のイメージは「バイキング」という言葉に集約されていたようで、バイキング形式と名付けられたようです。

「バイキング」という言葉を料理に使用しているのは日本語だけだと思いますが、輸出はしていないですよね。
外国では通用しないはずですが、如何でしたか?
海外旅行経験者の方。

第112段:大腸ガンの予防

食物繊維を摂取すると大腸ガンの予防になるという説が1960年代にデンマークの医師から提唱されましたが、99年のニューイングランドジャーナルという世界的に権威のある医学雑誌にそれを否定するような論文が出ました。

90,000人の看護婦さんを対象にしたprospective studyと呼ばれる調査方法で(かなり信頼度が高い調査方法です。)食物繊維を多く含む食事を食べていたグループとほとんど食べていなかったグループで大腸ガンの発生に有意な差がなかったというものです。
この論文を著者代表はCharles S. Fuchsさんです。

しかし、この論文で食物繊維を食べることの有用性が全て否定されたわけではありません。
でんぷんなどの糖質の吸収を遅くする作用や排便のための作用などは否定されていませんから、今まで以上に食物繊維を多く摂る工夫をしても差し支えありません。
がんの予防を目的とした食物繊維の摂取に疑問があるということです。

石ころのような「コロコロうんち」の方は食物繊維をもう少し増やしてみる必要があるのではないでしょうか?
第30段の「うんこがでない」も合わせてお読みください。

第111段:喘息の季節(β刺激薬の使い方)

1年、12ヶ月のうちで喘息の起こりやすいのは5月、6月、10月です。
私達はその1ヶ月前から「要注意期になりましたよ」と患者さんにお話しています。
4月や9月に風邪を引くとその炎症が気管支にまで広がり完全に治りきる前に5月、6月を迎えたり、10月になってしまうからです。

気管支が過敏状態(気道の過敏性亢進状態と呼びますが)になると、わずかの刺激で喘息発作になってしまいます。
重症の発作を起こすと気管支が正常な状態まで戻るのに約一ヶ月掛かります。
このため風邪や喘息の主症状が治ってもなんとなく咳が続いたり、痰が切れにくい状態が続くわけです。

最近話題の結核の可能性もありますから、きちんと受診してください。

話は元に戻ります。
98年12月からフルタイド・ロタディスクと呼ばれる新しい副腎皮質ホルモンの喘息用の吸入薬が使用できるようになりました。
非常によく効く安全な薬で今年の5月、6月はひどい発作を起こされた患者さんがほとんどおられませんでした。
最近は発作が起こらないことを安心してか、吸入を忘れておられる場合があるようです。

そこで発作が起こったとき、ホクナリン・エアゾールとかメプチン・エアというようなβ刺激剤という発作止めの吸入器のお世話になるわけです。
これらの薬は発作の初期に使わないと吸入後の息止めが十分にできないために薬の効果を得ることが困難です。

吸入後20分経過しても呼吸が楽にならないときには、もう一度指定されたように吸入します。

さらに20分経過しても楽にならないときには、もう一度指定されたように吸入してみましょう。


最初の吸入から1時間経過した時点(20分間隔で3度吸入しています)で呼吸が楽にならなければ、直ちに医療機関を受診してください。

お休みの日だとか、だからとか夜間や深夜だからなどで遠慮してはいけません。
あなたの命が掛かっています。

いまだに喘息発作で死亡する患者さんが後を絶ちません。
医療機関に到着する前に死んでおられる方が少なくない現実を知っていてください。
喘息はやせ我慢をしたり、鍛えるだけで治る病気ではありません。
正しい理論できちんと管理することが大切なのです。

「薬に頼ってはいけない」などという誤った考え方は捨ててください。
薬を上手に利用して快適な生活をしましょう。

第110段:減らない40歳未満の女性の喫煙者

若い女性の喫煙者が増えています。

1970年から95年までの25年間に男性の喫煙率は70%台から60%台に減りました。
しかし女性の20~29歳の年代は10%~20%を超えるところまで増加しました。2倍以上です。30歳~39歳の年代も10%の前半から20%近くまで増加しています。

アメリカやスウェーデンなどでも女性の社会進出が女性のタバコとアルコールの量を増やしているという統計があります。
スウェーデンなどは女性のほうが男性の喫煙率が高いほどです。
(ほんのわずかの差です。)

とはいえ、日本の男性の喫煙率はいまだに66%もあり先進国の中ではダントツのトップです。
世界各国の喫煙率を紹介してみましょう。

               男性      女性
     日本       66%     14%
     ノルウェー     40%     34%
     イギリス     38%     33%
     カナダ      37%     29%
     オーストラリア  37%     30%
     アメリカ     35%     32%
     スウェーデン   30%     30%

米国の公衆衛生総局医務監は「タバコは麻薬として考えるもの」と発表しました。
タバコは麻薬や覚せい剤、あるいはアルコールなどと同じように依存症を伴うもので、やめようとしてもやめられない中毒物質としてとらえるのが適当なようです。

日本の女性の喫煙率が14%は世界的に見れば低いのですが、若い女性に増加傾向があるのが気がかりです。
男性のほうも減少傾向にはありますが、60%台の変化ですから禁煙対策をもっと充実させなくてはならないでしょう。

タバコの箱の注意書きも
アメリカでは「警告:公衆衛生長官は、紙巻タバコの喫煙はあなたの健康に危険があると断定しました。」とか「今、喫煙を止めればあなたの健康へのリスクがへります。」
カナダでは「喫煙は心疾患の主要な原因です。」
イギリスでは「喫煙は金銭以上のものにつくかもしれません。」
スウェーデンでは16種類の警告文があり「妊婦の皆さんへ! 妊娠中の喫煙は胎児に害をあたえることがあります。」とか「あなたの喫煙は、ぜんそく叉はアレルギー患者の症状を引き起こすことがあります。」、とか「食道ガンの患者の10人中9人が喫煙者です。」などと書かれています。

そろそろ煙草を止めてみませんか? 
あなたの決断力を待っています。

第109段:頭のよくなる注射、行儀のよくなる注射

行儀のよくなる注射をして下さい。
毎月何人かの大人からお願いのでる注射です。
残念ながらまだ開発されていませんね。
(あったら最初に私に注射します。)

子供のしつけに医療機関での注射を利用して欲しくないですね。
注射が怖い、悪いことをするとお仕置きに注射をされるというような関連性を持たせて欲しくないのです。

髭のある私の顔を見て子供が泣かないことを不思議がる大人が多いのですが、子供との勝負はやはり目です。
目がやさしいと子供は怖がりませんね。
大人が必要以上に緊張していると子供も緊張しています。
医師の前でのお父さんやお母さんの緊張度が高いほど子供さんが泣く割合が高そうです。

無意識のうちにえらい人と決め付けて緊張して診察室に入られる方がありますが、私も「普通のおっさん」です。
診察室に入ってきた子供に「おっさん、なにしとるん?」と問いかけられることもしばしばです。
その時の慌てるお母さんやおばあさんの顔を見ていて楽しんでいるわけではありませんが、一気に緊張が高まる人と笑いに転じる人など面白いですね。

行儀のよくなる注射や頭のよくなる注射はやはりありません。
躾のためにあるいは罰としての注射を引き合いに出されると、医療機関は怖いものでなるべく近寄らないほうがよいものとの先入観を与えることになります。
医師の仕事も「鬼手仏心」の痛みや辛さをこらえさせて治療する仕事から、健康管理の側面をもつ仕事が多くなっています。
昔ながらの先入観で医師の仕事を見て欲しくないですね。

山陰、山陽を問わず中国地方には「頭が悪い」と表現される患者さんが多いですね。
これは頭が悪いのではなく頭重感に加えてすっきりした感じがなく、いつも頭の存在を感じるときに使われる様です。
治療にはよい方法がなく、頭がよくなる注射があったらすぐに紹介して下さい。

ところで1999年7月に発売開始された新しい片頭痛の薬よく効くようですね。
へん頭痛や慢性の頑固な頭痛の方は受診して相談してみてください。

第108段:1999年調査 児童・生徒の性(出版:学校図書)

今時の高校生の実態調査です。

第9段の「援助交際は売春ですよ」に記載した数字は96年の数字でした。
今回は99年の数字をご紹介します。

その前に援助交際で訂正をさせてください。

第9段の話を掲載したときには実態を正しく把握しておりませんでした。
高校生や中学生の中には性交を伴わない援助交際というものもあったようです。
援助交際が全て売春と理解していたのは誤りでした。
カラオケに行くだけで小遣いをくれる大人、一緒にお茶を飲むだけしかないお付き合いなどです。
お茶やジュースをおごってもらうのも援助交際つまり「えんこー」なのだそうです。(うーん?)

さて本論、高校3年生に「結婚・婚約するまでは性交してはいけない」という見解を支持する生徒は
        1984年には高3女子で32.5%、男子で12.9%
        1987年には高3女子で31.5%、男子で12.9%
          90年には高3女子で18.5%、男子で11.8%
          93年には高3女子で11.3%、男子で05.0%
          96年には高3女子で05.5%、男子で05.8%

となっていました。
96年は男女が逆転した年でもありました。

性交の経験率は
中1男子  5.2%  中1女子  2.0%
中2男子  9.5%  中2女子  3.6%
中3男子 15.3%  中3女子  8.0%
高1男子 25.0%  高1女子 22.1%
高2男子 33.5%  高2女子 34.8%
高3男子 37.8%  高3女子 39.0%

です。

調査で統括をされた田能村教育問題研究所長の田能村祐麒さんに熊本でお話を聞く機会がありましたので紹介します。


「前回の調査結果に比べ高2でも女子の性交経験率が上回りましたね。」

田能村
「松本さんそんなことは問題としては小さいことですよ、今後はいつアメリカ並みの18歳で60%の性交経験率が達成されるか?
それに伴い性教育をいつから始めなければならないかを真剣に再検討する時期ですよ。
「教えておけば防げた不幸」を、「教えていなかったために防げなかった不幸」にしないために努力しなければなりませんよ。」


「高校で性交や避妊を教えるのは遅すぎるということですね。田舎も都会も差はないのでしょうね?」

田能村
「そうです。中学校で性交や避妊、性感染症を教えパートナーとの関係をどのように構築するかを教えないといけませんね。都会と田舎の差はほとんど無きに等しいでしょう。」

高校生の性交の相手は男子は約30%が中学生女子を相手にしており女子高校生2・3年生では約15%は社会人・有職者であり高1女子では約30%が中学生男子をパートナーにしているようです。

援助交際「えんこー」は高等学校では否定的回答を書いた生徒は男子で28.0%女子で35.2%、肯定的回答は男女とも過半数を上回り、回答の内容には「自分でお金を稼ぐのだからアルバイトと同じ」とか「売買春はだめだけど、援助交際はよい」、「だれにも迷惑をかけるわけではない」などがあったようです。

感想、そうですか・・・・・
お茶を飲んでお話するだけも援助交際ですか?
男と女の間はますます難しくなりましたね。
セクハラ問題なども含めて現状をどのように認識されていますか?

第107段:忙しい日はごめんなさい

私の診療中の話のテクニックをご披露します。

忙しくて時間に追われている日は「お変わりありませんね」、「調子は変わりなく、いいですよね」、「他に聴きたいことはありませんよね」、「2週間後に来てくださいね」とたたみかけています。

もちろん質問の形も「はい」叉は「いいえ」としか答えられないような形式よりもさらにひどいもので問題のないことを強制的に同意させていますね。

このような喋り方では会話とはいえません。

急いでいるとついついこんな形の質問で患者さんのほうは「はい」、「はい」、「はい」と答えてしまうわけです。
診察が終わってから「あれを聞きたかったのに」、「今日はこの不具合を聞いて欲しかったのに」ということはありませんでしたか?

「体調は如何ですか?」、「調子の悪いところや、心配なことがあるのじゃないですか?」、「何か聞いておきたいことや、相談したいことはありませんか?」、「次回の診察は何日が都合がよいですか?」と聞くと患者さんの診察時間は飛躍的に長くなります。

診察の終了時には「他に聞きたいことや話しておきたいことはありませんか?」と聞く様に心掛けていますが、実際は如何でしょうか?

忙しくなるとどうしても「はい」、「いいえ」で答える質問や、体調がよいような答えを誘導する質問を連発してしまいます。
悪いなと感じながらの診療です。

予防接種や検診などは私の個人の仕事ではなく、市や会社の仕事です。
遅れることはさらに多くの方に迷惑になりますのでお許しください。
もちろんお昼の食事は抜きになります。
検診や訪問診療から帰ると午後の診察開始で、気がつけば午後7時とか午後8時ということもあります。
(長生きできないかな?)

第106段:子供との対話

「お兄ちゃんだからがまんしなさい!」
「お姉ちゃんだから泣くのはやめなさい!」という言葉

「お兄ちゃんはなぜ我慢をしなければならないのか?」、
「お姉ちゃんはなぜ泣くことが禁じられるのか?」明快に答えられますか?

しかられた子供には疑問がいつも付きまといます。
「お兄ちゃんになりたくてなったのじゃない!」とさらに泣きつづけるかもしれませんね。
弟や妹は得していると感じていますよ。
こんなとき年齢でしかってはどうでしょうか?

「4歳だから我慢できるよね。弟の○○ちゃんはまだ2歳で赤ちゃんだから許してあげよう。」、
「5歳の女の子なら泣かないで、3歳の△△ちゃんとは違うものね」
と話してみましょう。
意外と受け入れてくれることが多いものです。
言葉の口調もしかる雰囲気から同意を得る雰囲気に変わるでしょ。

大人の最終目標は我慢させること、泣くのをやめさせることなら、しかるよりも同意を得る方向のほうがよいのではないでしょうか?

子供との対話も真剣勝負、なぜにきちんと答えるために年齢を利用するのも大人の知恵です。
理屈が通らないことを無理やり通すより、ちょっと考えていただくだけで子供の納得する答えが見つかります。

困ったときにはご相談ください。

第105段:基準値と正常値

人間ドックや健康診断結果を見ると以前は正常値と書いてあったものが最近は基準値となっていませんか?

数年前から正常値という言葉を使うよりも基準値と表記するほうが適切だという考え方から変わりつつあります。

血液検査などの基準値は健康な人の検査結果のばらつきの内95%の人が集まっている範囲を基準範囲として決めているようです。
ですから5%の人つまり「20人に1人は健康で異常がなくても基準値を外れている」ということになります。
(基準値から大きく外れることはほとんどありません)

別の見方をすれば、「1人の健康な人間に20項目の検査をすれば1項目は基準値から外れることがある」ということです。
ですから健康診断や人間ドックの後で医師から直接説明を受け本当に心配しなければいけないのか、治療が必要なのかどうかを聞いてみる必要があるわけです。

生活習慣病といわれるグループの病気は自覚症状がないままに進行します。
自覚症状がないから大丈夫ではありません。
基準値を外れた場合や精密検査が必要な場合には受診をして良く医師と相談してください。

「惜しまれながら、ポックリ死ぬ」生活習慣病の方が増えています。
基準値だけで判断せず医師と良く相談して健康管理をして下さい。

第104段:調理時間と食品加工

昭和27年生まれの私の子供時代は島根の片田舎でしたから、台所は薪でご飯をたき、炭を七輪で利用して料理をしていた時代から、プロパンガスで調理をしご飯が電気がまに変わって行く時代でした。

熱量の大きな調理方法に変わり日本人の食卓が大きく変化して油を使う料理が増えた時代でもありました。

調理はことこと煮る、炭で焼く、蒸す方法から、炒める、揚げるの時代に変わり主婦の調理時間が短縮され女性の社会進出の基礎固めの時代でした。
(もちろん洗濯機の普及やバイクや自動車の普及も重要なポイントですが)

健康教室などで食事の話をするときに調理方法と調理時間の話も忘れずにすることにしています。

今の時代は手間暇かけてじっくりと料理することはほとんどの仕事をもつ方には不可能な時代です。
(主婦とか女性と書かないところがポイントです。)
飽食の時代といわれたり、カロリーの取り過ぎといわれたり食事を取り巻く環境も万全とはいえませんが、知恵を使って多すぎる油脂類の摂取の仕方、効果的な調理時間の持ち方を考えてください。
冷凍食品や電子レンジの活用だけでは十分ではありません。
以前から日本人の食生活に不足しているカルシウムをもう少し摂取すること。
砂糖を減らすこと合わせて食事の作り方も考え直しましょう。

繰り返しますが「昔の和食を時間をかけて作り食べましょう」では絶対に受け入れられません。
21世紀型の食事(調理時間が短く、生活習慣病対策を満たした食事)を考えましょう。
現状を否定するだけでは決して解決にはつながらないと思います。

食品の加工や添加物の使用も積極的に利用すべきでしょう。
(もちろん有害な添加物を認めるわけではありませんが、あまりに過敏になるのも考え物です。)

新しい技術を否定してばかりいては進歩はありえません。
チャレンジする精神が必要だと思います。
(もちろん予見の技術で可能なかぎり危険度の予測をしてから実施しますが)
最近の日本人はリスクを恐れすぎてリスク回避ばかりしているとの指摘がありますが、私も同感です。

「虎穴に入らずんば虎子を得ず」だと思いますが。

第103段:左利きの不自由

左利きの方は不便ですよね。

昔に比べると左利き用の道具は増えましたが世の中のほとんどの道具や機械は右利き用ですね。
右利きの方は気づかないでしょうが、駅の自動改札機、右手の方に切符や定期券の入れ口があるでしょ。
自動販売機も右側にお金の挿入口があるでしょ。
銀行のATM機でもカードの挿入口は機会の右側にあります。
たいていの机は右側に引出しがついていますね。
トイレに行くと水洗のフラッシュバルブの操作ハンドルも右利きの方に便利になっていますよ。

もう一度自分の周囲を見回してみてください、何気なく右手でしていることを左手でしてみると左利きの方の苦労が本当にわかります。(本当に左利きの方は不便ですね。)

最近は左利きで仕事をする方が増えたように思います。
以前は無理やり矯正していたようですが最近は矯正するかどうかを聞かれる場合がなくなりました。

10人の集団なら1人か2人左利きがいるのが自然なようです。
以前どこかで読みましたが、テレビドラマの作成中に10人くらいの食事のシーンを撮影する時監督が「全員右利きだから不自然だ!誰か左利きを混ぜろ!」と指示していたようです。
細かな指示の内容にも驚きましたが、左利きが認知されているということもうれしい話でした。

しかし社会はまだまだ左利きに厳しい世の中ですね。
左利きが器用なのではなく、左利きの方は器用でなければ生きて行けないのです。
右利きの方左利きの方にもう少し配慮をしてあげましょう。
機械や道具を作るとき利き手が反対なら使い勝手がどうなるかを考えてみてください。男と女は同権ですが右手と左手は当分同権になりませんね。
(私はもちろん右利きです。)

余談:
お酒のみのことを左利きといいますが、大工さんの使う鑿(のみ)をもつ手が左手で
「飲み」と「鑿(のみ)」にかけて(お酒の飲み手 ⇒ お酒の鑿手 ⇒ 左利き)なったようです。
(出典は覚えておりません。)

第102段:鼻血が出たよ

鼻血が出ると大騒ぎになりますね。
その90%以上は鼻中隔と呼ばれる鼻すじの下の部分で指を鼻の穴に突っ込んだときに指があたる部分(キーゼルバッハと呼ばれます)からのものです。
時には重症の病気が隠れている場合もありますので注意が必要です。

鼻の穴にティッシュを詰め込んでしばらくすると(10分~20分程度)血が止まった感じになり鼻の栓を取り去ると、再び出血して慌てて受診というパターンの方が多いようです。


 のどに回った血は飲みこまずに吐き出させてください。
          ちょっと苦しいですが、口で息をして下さい。

 頻繁に鼻につめた紙を抜かないでください。
          固まりかけた血液を再び固まらない状態に戻してしまいます。

 顔色が良ければそれほど心配ありませんが、
          なんとなく心配な様子なら受診をしましょう。

 30分以上鼻血が止まらないようなら深夜でも救急病院を迷わずに受診しましょう。

 鼻の上を冷やして気持ちが良ければ冷やしてください。


本当に重症の鼻血は止めることが困難です。
たかが鼻血、されど鼻血なのです。

血液検査をして血を固める力が十分あるか、他の病気が基礎にあるかなどを考えながら医師は診察を進めて行きます。

何度も繰り返す鼻血はキーゼルバッハ部位にできた「かさぶた」を繰り返しはがしている可能性があります。
心配なときには耳鼻科できちんと診察していただいてください。

第101段:平成10年の人口動態統計

平成10年の出生数は120万6千人(昭和20年代前半の団塊の世代は1年間に250万人以上が出生)で前年を1万4千人上回ったようですが、依然横ばい状態です。
人口1000人あたりの出生率は9.6で、イタリアは9.4、ドイツは日本と同じ9.6、スウェーデンは10.1、イギリスは12.5、フランスは12.6、アメリカ合衆国は12.5と日本の出生率は低く推移しています。

婚姻数は79万2千で、離婚数は24万3千で結婚は1万4千増え、離婚は2万1千前年よりも増えました。
離婚率は人口1000人に対して1.94、アメリカ合衆国の4.44。スウェーデンの2.4、イギリスの2.97、ドイツの2.07、フランスの1.90、イタリアはカトリックの影響で0.48となっています。

予測では2025年には日本の人口のピークを迎えます。
全国平均の20~30年先の高齢化が進む島根県の現状は郡部で高齢者の減少が始まりはじめました。
老人の割合が増えているのは、若い人の減少が著しいからで老人が増えているわけではありません。
介護をする人の数が不足してきます。
介護保険の導入を前に不安材料が続出していますが、走りながら考えましょう。
立ち止まると倒れます。
国も地方自治体も財政赤字という重荷を持っての自転車操業みたいな状況ですから、止まって倒れたら起きあがれなくなりますよ。

第100段:アトピービジネスと悪魔の薬の伝説

金沢大学医学部皮膚科、教授、竹原和彦先生の論文をPHYSICIANS' THERAPY MANUAL(PTM VOL10,7(4)APR、1999)から抜粋して紹介しましょう。

アトピービジネスの定義は「アトピー性皮膚炎患者を対象とし、医療保険診療外の行為によってアトピー性皮膚炎の治療に関与し、営利を追及する経済活動」とされました。
民間療法などというあいまいな「お年寄りの知恵的なもの」の善意的なものよりも、営利追求の企業活動の意味合いを強くする意味でこう名づけられたようです。

1970年代に医療機関以外の一般薬局で一般薬としてもストロング・クラスのステロイド外用剤(副腎皮質ホルモンの塗り薬)などが売られ化粧かぶれや皮膚炎に乱用され副作用の報告が始まったようです。

1980年代になると副作用の発生した患者さんが訴訟を起こすなどしてマスメディアで取り上げられ、残念なことに副作用が誇張され広まりました。
「自分に副作用が起こった薬はこの病気(アトピー性皮膚炎)に使用することは誤りであるから、ステロイド外用剤の使用は一切禁止すべきである」という論理の著しい飛躍があります。
(自分の家がタバコの火の不始末で焼けたから、タバコを製造・販売することを禁止しようというような理論です。)

1990年代に入りアトピービジネスは隆盛を極め、ついに患者団体が厚生省にステロイド外用薬使用禁止措置の申し入れがあるほどになりました。
一部の医師にも脱ステロイド療法を提唱するものが現れ混乱に拍車をかけしまったようです。

 患者さんのステロイドに対する不安は
  1.中止によるリバウンド現象が起こる
  2.副腎の萎縮が生じる
  3.全身的な副作用が生じる
  4.ステロイド外用剤に対する治療抵抗性の獲得
  5.依存症を生じる
  6.催奇形性がある
  7.色素沈着がある
 などですが、いずれも誤解でそのような事実は外用剤の使用ではほとんど起きていません。

詳しくは書きませんが、色が黒くなるなどということは、まずありえません。
ステロイド(副腎皮質ホルモン)の副作用には「色素脱失」という項目があり長期に使えば患部が色が白くなるほどです。
アトピー性皮膚炎の皮膚の炎症後の色素沈着を薬の副作用と誤認しているに過ぎません。
(治って行く過程で正常に戻ります。)

第99段:皮下脂肪の存在

皮下脂肪。
ついて欲しいところについてくれない、ついて欲しくないところに良くつく嫌なやつですか?

ほとんどの動物は地上に出現してから、満腹状態が1日に1度以上あることはありえないことが続いていました。

日本を含めた先進国の中で過食が問題になり始めたのは、ここ数十年にも満たない短い期間の問題です。
人類をはじめとする動物は如何にして飢えから身を守るか、如何に効率良く運動エネルギーを溜め込むかに生命の存続をかけて進化してきました。
ところが近年その溜め込んだエネルギー(カロリー)を使う方法が見つからず、飢餓のときのために用意した皮下脂肪が増えすぎて様々な病気を進展させることがわかり、一転して悪者扱いされるようになりました。

奈良時代の絵などを見るとふくよかな女性が美人として登場していましたが、時代が下がるにつれ美人の基準が細くなってきています。

皮下脂肪はいつ襲うかわからない飢えの時期に備えて用意されているものですから、常に満腹状態が続くとどんどん増えてしまいます。運動をして痩せようと考えている人も多いようですが、激しい運動は意外と空腹感が強くなりかえってたくさん食べるようになります。

膝や足腰、心臓などに運動制限に関連しそうな病気がない方には30分以上の散歩がお勧めです。
運動の効果は疲れが翌日まで持ち越すことがあるように、効果は翌日まで続くこともあります。
毎日でなくても大丈夫。1日おきでも十分ですから歩きましょう。

極端に食べない「劇ヤセ」法は体の水分を一気に出すことと、筋肉を消耗させてしまうだけです。
体重はたしかに減りますが、皮下脂肪はそれほど落ちていません。激しい運動をすればたんぱく質は補充しなければなりませんし糖質もある程度食べなければ単なる衰弱と差はなくなります。

「美しく痩せたい」、「皮下脂肪をきれいにコントロールしたい」望みは大きくなりますね。
科学的に正しい知識でスマートな体になりましょう。
ある程度の皮下脂肪は残しておいてください。
いつの日か飢餓の時代がくるかもしれませんよ。

第98段:家庭機能の外注化(その2)

食事や育児、教育も外注化した日本では、介護保険を導入して老人の介護も外注化することになりました。
社会が介護を保証するというシステムです。家庭の中での老人の介護の困難さは経験しないとわからないものがあります。
単に虚弱になり動けない場合もありますが、痴呆を伴う場合も多く意思の疎通ができないために様々な問題が持ちあがります。

「年を取ると子供になるからね。」と話される方もありますが、子供のように軽くかかえることも不可能ですし、子供は次第に発達し、知恵がつきますが、痴呆を伴う老人は徐々に体が動かなくなり、痴呆が進行します。
教えても、怒っても痴呆の方には何の効果もありません。
介護をする人にはただむなしさが残るだけです。

今から約80年前には親が仕事を引退してから死亡するまで(老親扶養期間)は5.3年でした。約70年たった1991年には20.3年に延びました。

現在高齢者の死亡前の平均の寝たきり期間は8.5ヶ月。
死亡する前に半年以上の寝たきり期間を過ごす人が46%です。

寝たきりということはトイレに行けないわけですから、いわゆる「しもの世話」を最低でもこの期間は毎日、1日数回はする必要に迫られるわけですね。

全国の世帯の人数は1953年には5.0人だったものが、1995年には2.9人になりました。
高齢者と子の同居率も1957年に82%だったものが、1993年には56%にまで下がりました。家庭とか家族というほどの人数が一つの玄関口から出入りしていないのです。

ですから家庭機能も外注化し社会が老人を支えるシステムを作り上げなければならなくなったのです。

1999年の春にあるところで雑談をしていましたら、「嫁が家に帰って老人を見りゃいいの。介護保険なんて必要ない。」と豪語された方がありました。
前述の数字や内容をを話したところ初めて事の重大性に気づかれたようでした。

日本の高齢化は老人が増えるだけでなく、少子高齢化と良くいわれます。

出生率(人口が1000人あたりの年間の出生数)は1947年が34.3人だったものが1995年には9.5人になりました。
つまり最近は人口5万人の市では475人程度しか1年間に子供が生まれてこないということです。
高齢化の進んでいる益田市は1年間の出生数が400人を割る年もあるほどです。高齢者を支える若者も少なくなっています。

極端な例でひんしゅく(顰蹙)を買うことを承知で書けば、不妊治療も家庭内の妊娠機能の外注化と考えても良いかもしれません。
(子供さんを授かった時の笑顔のすばらしさは不妊の悩みを聞いている私は良く知っています。悪意はありません。)

家庭の崩壊などという言葉を聞くとき、どこから始まってきたのか?
どのような事象を指して崩壊というのか?
もう一度考えて欲しかったのです。
当たり前と思いながらしていることが、意外と家庭機能を崩壊させていることにつながっているかもしれないということです。
必要な家庭機能は何かを考え直してみてください。

第97段:家庭機能の外注化(その1)

「家庭の機能が崩壊している」などといわれますが、こんなことはずいぶん昔からあったことです。

親が仕事が忙しく家庭でしつけられない、教育できない、子育てがお留守になっているなどというのはずいぶん前からですね。保育園や幼稚園に預けることは家庭ですることを外注化していると考えるとどうでしょう。

たしかに集団生活を体験させるという観点からは良いことですが、視点を変えれば育児を外注化しているわけです。
比較的早い時期から職場復帰されたお母さんなどは離乳食など作ったことがないと話しておられますよ。
もちろんわざわざ作らなくてもお店で良くできた離乳食を買うことができますから作る必要がないというのも事実です。
(本当に薄味で良くできています。食べてみて確かめました。)

朝はミルクを飲ませて乳児園や保育園に連れて行き、夕方遅く迎えに行き帰ってからもミルクだけ、時々買って帰った「電子レンジで温めるだけの離乳食」でも子供に悪いことをしていると思いながら食べさせないでください。
「ママもパパも忙しいから食事を作る時間を減らしてでも赤ちゃんとのふれあいの時間を多くしているのよ」と笑顔で向かい合いましょう。

世の中にはなんでも手作りが一番、食卓に乗せるものは主婦や主夫が時間をかけてできるだけ原始的な方法で料理をすることが善と考えている人があまりに多いような気がします。
外食産業が今日ほど活発な活動をしているのは食事という家庭機能を外注化しているからでしょう。
外食にすれば後片付けも不要ですから便利ですよね。

外食の問題点は、何をどのくらい食べるかが問題で、外食そのものが悪いわけではありません。
(糖尿病などに代表される食事内容に制限のある方には選ぶべき物がほとんどないというかわいそうな状況ですが・・・・)

外食をしたり、惣菜物を買って帰ることが悪いことだとは私は考えていませんが、賄いの機能を外注化して時間を有効に使うことには賛成です。

健康にも配慮したメニューや惣菜物を用意していただきたいことと、消費をする側が上手に利用する(選ぶ)知識を持たないといけませんね。

第96段:杖の使用法

1本杖を使っての歩き方を紹介しようと教科書を調べました。

念のためと思い先輩の整形外科医の川内先生にお問い合わせをしました。
意外な答えが帰ってきました。
電子メールの内容をそのまま公開しましょう。

私からの質問
「今日は質問です。1本杖の時の歩き方ですが、健側(足が比較的よく動く方)に杖をつかせて歩かせますがなぜですか?
しばしば患者さんが患側(足の状態が悪い方)に杖を使用されているので健側にさせるときなぜかを聞かれて答えに窮してしまいました。
(教科書にはそう書いてあるのですが)
理由をお教えいただければ助かります。
近いうちに「心に移り行くそぞろごと」にも掲載しようと考えています。
不自由な足の代わりに杖を使うのだから悪い方足の代用なので患側という考えが素人のようですが・・・・」

川内先生からのお答え
「確かに教科書的にはお書きの通りになっていますが、現実には人工股関節の患者さんを沢山診ていますが、結果的にはどちらでもよいみたいです。
これは利き手、利き足の関係かもしれません。
人によって安定する側は様々なのです。
非常に学問的ではありませんが、小生は杖を持たせて歩いて貰い、その結果で決めるようにしています。
実際に歩く姿を診ないといけませんが、この方が確実なようです・・・・・」

との答えでした。

第95段の階段の後ろ向きの下りの問題でも、すべての方に後ろ向きがよいとはいえないとのお答えでした。

やっぱり教科書は教科書で現実とは異なるのだなと感じました。
「心にうつりゆくそぞろごと」も教科書的なものより現実的なものを重視して書いていますので問い合わせをしてよかったなと感じました。
川内先生ありがとうございました。
プロフィール

taijindo

Author:taijindo
島根県益田市にある松本医院(内科・小児科・アレルギー科)の院長です。

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